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【介護保険】個別機能訓練加算(Ⅰ)(Ⅱ)の算定要件(通所介護)

通所介護(デイサービス)において、個別機能訓練加算(Ⅰ)(Ⅱ)の算定に関する情報を掲載しています。また、原文のあとに簡単な解説を加えて記載します。

個別機能訓練加算の単位

報酬項目 単位
個別機能訓練加算 (Ⅰ) 42
(Ⅱ) 50

加算の算定要件

①個別機能訓練加算は、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、看護職員、柔道整復師又はあん摩マッサージ指圧師(以下「理学療法士等」という)が個別機能訓練計画に基づき計画的に行った機能訓練(以下「個別機能訓練」という)について算定する。
【解説】加算を算定できるのは、リハビリ職や看護職員、柔道整復師、あん摩マッサージ指圧師に限られる。
②個別機能訓練加算(Ⅰ)に係る機能訓練は、提供時間帯を通じて、専ら機能訓練指導員の職務に従事する常勤の理学療法士等を1名以上配置している指定通所介護の単位(指定居宅サービス基準第93条第5項に規定する指定通所介護の単位をいう)の利用者に対して行うものであること。この場合において、例えば1週間のうち、月曜日から金曜日は常勤の理学療法士等が配置され、それ以外の曜日に非常勤の理学療法士等だけが配置されている場合は、非常勤の理学療法士等だけが配置されている曜日については、当該加算の対象とはならない。(個別機能訓練加算(Ⅱ)の要件に該当している場合は、その算定対象となる)ただし、個別機能訓練加算(Ⅰ)の対象となる理学療法士等が配置される曜日はあらかじめ定められ、利用者や居宅介護支援事業者に周知されている必要がある。なお、通所介護事業所の看護職員が当該加算に係る機能訓練指導員の職務に従事する場合には、当該職務の時間は、通所介護事業所における看護職員としての人員基準の算定に含めない。
【解説】個別機能訓練加算(Ⅰ)を算定するには常勤の理学療法士等が1名以上配置されている必要がある。なお、看護職員が当該加算に従事するなら看護職員としての人員基準に含められない。
③個別機能訓練加算(Ⅰ)に係る機能訓練の項目の選択については、機能訓練指導員等が、利用者の生活意欲が増進されるよう利用者の選択を援助し、利用者が選択した項目ごとにグループに分かれて活動することで、心身の状況に応じた機能訓練が適切に提供されることが要件となる。また、機能訓練指導員等は、利用者の心身の状態を勘案し、項目の選択について必要な援助を行わなければならない。
【解説】個別機能訓練加算(Ⅰ)は利用者が選択した機能訓練を通して身体機能の維持・向上を図ることを目的としている。
④個別機能訓練加算(Ⅱ)に係る機能訓練は、専ら機能訓練指導員の職務に従事する理学療法士等を1名以上配置して行うものであること。この場合において、例えば、1週間のうち特定の曜日だけ理学療法士等を配置している場合は、その曜日において理学療法士等から直接訓練の提供を受けた利用者のみが当該加算の算定対象となる。ただし、この場合、理学療法士等が配置される曜日はあらかじめ定められ、利用者や居宅介護支援事業者に周知されている必要がある。なお、通所介護事業所の看護職員が当該加算に係る機能訓練指導員の職務に従事する場合には、当該職務の時間は、通所介護事業所における看護職員としての人員基準の算定に含めない。
【解説】個別機能訓練加算(Ⅰ)と要件は同じである。ただし、(Ⅰ)と(Ⅱ)を算定するためには、それぞれで人員を配置して要件を満たしている必要がある。
⑤個別機能訓練を行うに当たっては、機能訓練指導員、看護職員、介護職員、生活相談員その他の職種の者(以下「機能訓練指導員等」という。)が共同して、利用者ごとにその目標、実施時間、実施方法等を内容とする個別機能訓練計画を作成し、これに基づいて行った個別機能訓練の効果、実施時間、実施方法等について評価等を行う。なお、通所介護においては、個別機能訓練計画に相当する内容を通所介護計画の中に記載する場合は、その記載をもって個別機能訓練計画の作成に代えることができるものとすること。
【解説】通所介護計画に個別機能訓練計画の内容を盛り込むことで1枚にまとめることができる。
⑥個別機能訓練加算(Ⅱ)に係る機能訓練は、身体機能そのものの回復を主たる目的とする訓練ではなく、残存する身体機能を活用して生活機能の維持・向上を図り、利用者が居宅において可能な限り自立して暮らし続けることを目的として実施するものである。具体的には、適切なアセスメントを経て利用者のADL及びIADLの状況を向上に関する目標(1人で入浴が出来るようになりたい等)を把握し、日常生活における生活機能の維持・向上に関する目標(1人で入浴が出来るようになりたい等)を設定のうえ、当該目標を達成するための訓練を実施すること。
【解説】個別機能訓練加算(Ⅱ)はADL及びIADL能力を維持・向上を図ることを目的としている。
⑦「⑥」の目標については、利用者又は家族の意向及び利用者を担当する介護支援専門員の意見も踏まえ策定することとし、当該利用者の意欲の向上につながるよう、段階的な目標を設定するなど可能な限り具体的かつ分かりやすい目標とすること。
【解説】個別機能訓練加算(Ⅱ)の目標設定は利用者や家族、介護支援専門員の意見を考慮する。
⑧個別機能訓練加算(Ⅱ)に係る機能訓練は、類似の目標を持ち同様の訓練内容が設定された5人程度以下の小集団(個別対応含むに対して機能訓練指導員が直接行うこととし、必要に応じて事業所内外の設備等を用いた実践的かつ反復的な訓練とすること。実施時間については、個別機能訓練計画に定めた訓練内容の実施に必要な1回あたりの訓練時間を考慮し適切に設定すること。また、生活機能の維持・向上のための訓練を効果的に実施するためには、計画的・継続的に行う必要があることから、概ね週1回以上実施することを目安とする。
【解説】個別機能訓練加算(Ⅱ)を算定するには、週1回以上、5人以下の小集団に対して実施する必要がある。
⑨個別機能訓練を行う場合は、機能訓練指導員等が居宅を訪問した上で利用者の居宅での生活状況(起居動作、ADL、IADL等の状況)を確認し、多職種共同で個別機能訓練計画を作成した上で実施することとし、その後3月ごとに1回以上、利用者の居宅を訪問し、利用者の居宅での生活状況を確認した上で、利用者又はその家族に対して個別機能訓練計画の内容(評価を含む。)や進捗状況等を説明し記録するとともに訓練内の見直し等を行う。また、評価内容や目標の達成度合いについて、当該利用者を担当する介護支援専門員等に適宜報告し、必要に応じて利用者又は家族の意向を確認の上、当該利用者のADL及びIADLの改善状況を踏まえた目標の見直しや訓練内容の変更など適切な対応を行うこと。
【解説】算定には3カ月に1回以上の居宅訪問、計画書の見直し、担当ケアマネへの報告が必要となる。
⑩個別機能訓練に関する記録(実施時間、訓練内容、担当)は、利用者ごとに保管され、常に当該事業所の個別機能訓練の従事者により閲覧が可能であるようにすること。
【解説】個別機能訓練を実施している証拠として、カルテに実施時間と訓練内容、担当者のサインを記録している必要がある。
⑪個別機能訓練加算(Ⅰ)を算定している者であっても、別途個別機能訓練加算(Ⅱ)に係る訓練を実施した場合は、同一日であっても個別機能訓練加算(Ⅱ)を算定できるが、この場合にあっては、個別機能訓練加算(Ⅰ)に係る常勤専従の機能訓練指導員は、個別機能訓練加算(Ⅱ)に係る機能訓練指導員として従事することはできず、別に個別機能訓練加算(Ⅱ)に係る機能訓練指導員の配置が必要である。また、個別機能訓練加算(Ⅰ)は身体機能への働きかけを中心に行うものであるが、個別機能訓練加算(Ⅱ)は、心身機能への働きかけだけでなく、ADL(食事、排泄、入浴等)やIADL(調理、洗濯、掃除等)などの活動への働きかけや、役割の創出や社会参加の実現といった参加への働きかけを行い、心身機能、活動、参加といった生活機能にバランスよく働きかけるものであり、それぞれの加算の目的・趣旨が異なることから、それぞれの個別機能訓練計画に基づた適切な訓練を実施する必要がある。なお、それぞれの加算の目的・趣旨に沿った目標設定や実施内容等の項目等については、別に通知するところによるものとする。
【解説】個別機能訓練加算(Ⅰ)と(Ⅱ)の算定には、1名以上の常勤専従の機能訓練指導員が必要であり、ふたつを兼務することはできないため、(Ⅰ)と(Ⅱ)を同日に算定するためには少なくとも2名以上の常勤専従の機能訓練指導員が必要となる。

個別機能訓練計画書の様式

個別機能訓練加算を算定するうえで必要となる計画書については、コチラよりダウンロードが可能です。

定期的に発行する必要がある書類ですので、PC入力しておくと次回からの作成が簡単になります。記入例も掲載していますので、そちらを確認しながら作成をお願い致します。

個別機能訓練計画書

Q&A(厚生労働省通達)

Q.通所介護の個別機能訓練加算について、既に加算を取得している場合、4月以降は、利用者の居宅を訪問した上で利用者の居宅での生活状況を確認し、多職種共同で個別機能訓練計画を作成するまで、加算は取れないのか。
A.平成27 年4月以降、既に加算を算定している利用者については、3月ごとに行う個別機能訓練計画の内容や進捗状況等の説明を利用者又は利用者の家族に行う際に、居宅訪問を行うことで継続して加算を算定して差し支えない。
Q. 個別機能訓練加算(Ⅰ)の算定要件である常勤専従の機能訓練指導員として、病院、診療所、訪問看護ステーションとの連携による看護職員を1名以上あてることにより加算の要件を満たすと言えるのか。
A.個別機能訓練加算(Ⅰ)の算定要件である常勤専従の機能訓練指導員は配置を求めるものであるため、認められない。
Q.通所介護の個別機能訓練加算について、利用者の居宅を訪問し、利用者の在宅生活の状況を確認した上で、多職種共同で個別機能訓練計画を作成し機能訓練を実施することとなるが、利用者の中には自宅に人を入れることを極端に拒否する場合もある。入れてもらえたとしても、玄関先のみであったり、集合住宅の共用部分のみであったりということもある。このような場合に、個別機能訓練加算を取るためにはどのような対応が必要となるのか。
A.利用者の居宅を訪問する新たな要件の追加については、利用者の居宅における生活状況を確認し、個別機能訓練計画に反映させることを目的としている。このため、利用者やその家族等との間の信頼関係、協働関係の構築が重要であり、通所介護事業所の従業者におかれては、居宅訪問の趣旨を利用者及びその家族等に対して十分に説明し、趣旨をご理解していただく必要がある。
Q.利用契約を結んではいないが、利用見込みがある者について、利用契約前に居宅訪問を行い利用者の在宅生活の状況確認を行い、利用契約に至った場合、個別機能訓練加算の算定要件を満たすことになるか。
A.利用契約前に居宅訪問を行った場合についても、個別機能訓練加算の居宅訪問の要件を満たすこととなる。
Q.個別機能訓練加算(Ⅰ)と個別機能訓練加算(Ⅱ)を併算定する場合、1回の居宅訪問で、いずれの要件も満たすことになるか。
A.個別機能訓練加算(Ⅰ)と個別機能訓練加算(Ⅱ)を併算定する場合、それぞれの算定要件である居宅訪問による居宅での生活状況の確認は、それぞれの加算を算定するために別々に行う必要はない。なお、それぞれの加算で行うべき機能訓練の内容は異なることから、両加算の目的、趣旨の違いを踏まえた上で、個別機能訓練計画を作成する必要がある。
Q.居宅を訪問するのは、利用者宅へ送迎をした後そのまま職員が残り、生活状況を確認することでも認められるか。
A.認められる。
Q.個別機能訓練計画の作成及び居宅での生活状況の確認について、「その他の職種の者」は、機能訓練指導員、看護職員、介護職員又は生活相談員以外に、どのような職種を想定しているのか。また、個別機能訓練計画作成者と居宅の訪問者は同一人物でなくてもよいか。さらに、居宅を訪問する者が毎回変わってしまってもよいのか。
A.個別機能訓練計画については、多職種共同で作成する必要がある。このため、個別機能訓練計画作成に関わる職員であれば、職種にかかわらず計画作成や居宅訪問を行うことができるため、機能訓練指導員以外がこれらを行っても差し支えない。なお、3月に1回以上、居宅を訪問し、生活状況を確認する者は、毎回必ずしも同一人物で行う必要はない。
Q.利用者の居宅を訪問した上で、個別機能訓練計画の作成・見直しをすることが加算の要件であることから、通所介護事業所における長期の宿泊サービスの利用者は、訪問すべき居宅に利用者がいないため、居宅を訪問できない。このような場合は、加算を算定できないことでよろしいか。
A.個別機能訓練加算は、利用者の居宅でのADL、IADL等の状況を確認し、生活課題を把握した上で、利用者の在宅生活の継続支援を行うことを評価するものであることから、このような場合、加算を算定することはできない。
Q.居宅を訪問している時間は、人員基準上、必要な配置時間に含めて良いか。
A.個別機能訓練加算(Ⅰ)で配置する常勤・専従の機能訓練指導員は、個別機能訓練計画におけるプログラムに支障がない範囲において、居宅を訪問している時間も配置時間に含めることができる。生活相談員については、今回の見直しにより、事業所外における利用者の地域生活を支えるための活動が認められるため、勤務時間として認められる。
Q.ある利用者が通所介護と短期入所生活介護を利用している場合、それぞれの事業所 が個別機能訓練加算を算定するには、居宅訪問は別々に行う必要があるか。
A.通所介護と短期入所生活介護を組み合わせて利用している者に対し、同一の機能訓練 指導員等が個別機能訓練計画を作成しており、一方の事業所で行った居宅訪問の結果に 基づき一体的に個別機能訓練計画を作成する場合は、居宅訪問を別々に行う必要はない。

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The Author

中尾 浩之

中尾 浩之

1986年生まれの長崎県出身及び在住。理学療法士でブロガー。現在はフリーランスとして活動しています。詳細はコチラ
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