足部の異常である「凹足」の原因と修正方法について、わかりやすく解説していきます。
この記事の目次はコチラ
凹足の概要
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凹足(ハイアーチ)とは、足底の内側縦アーチが高くなっている状態を意味し、足甲が高くなることから甲高とも呼ばれます。
内側縦アーチが消失している扁平足(フラットアーチ)とは反対の状態であり、どちらも足部の異常として多く存在しています。
日本人の約7割は扁平足、約2割は凹足といわれており、理想的なアーチを持つ人は1割ほどしかいません。
凹足はなぜ起こるのか
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凹足になる原因としては、中足趾節関節が過度に背屈した歩行をすることで、足底腱膜が緊張して立方骨が高位化することに由来します。
中足趾節関節が過度に背屈する理由としては、足関節の背屈制限が存在するために早期のヒールレイズが起こり、それを補うために生じます。
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凹足が臨床において問題となりやすいのは、距骨下関節の過回外(オーバースピネーション)です。
距骨下関節が回外位になると足関節は締まりの位置になるため、足関節を柔軟に蹴り出すことができません。
内側縦アーチが高上することで第5中足骨の荷重が増加し、内反小趾を発生させるなどの二次障害にも留意する必要があります。
また、腓骨筋炎や足関節捻挫、ジョーンズ骨折、踵部痛、シンスプリント、長趾伸筋の張り感や疼痛を惹起することになりやすいです。
COPの修正
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立位で骨盤が後方変位している不良姿勢では、COP(足底中心)が後方位や外方位になりやすいです。
COPが後方位となる原因に足関節の背屈制限があるため、背屈の可動性を引き出すようにする必要があります。
足関節背屈のストレッチング
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足関節背屈のストレッチングとして、壁によりかかった状態で足先に本などを置き、足関節を背屈位とします。
筋肉を伸ばすためには筋節を増やす必要があり、そのために最も効果的なのは軽い伸張位を保持した状態で保持しておくことです。