前十字靱帯の解剖学的特徴


- 付着部:大腿骨外側顆内側壁の後方部から起始し、前内方に向かって脛骨前顆間区(顆間隆起前内側部)に付着する関節包内靱帯です。
- サイズ・形態:長さは約35mm、中央部の直径は約10mmで、リボン状の形態をしており、扇状に脛骨へ付着します。
- 強度:最大引っ張り強度は若年者で平均2,160Nですが、加齢とともに低下します。
主な役割
- 脛骨の前方滑り抑制:前方移動に対する制動力の80%以上を担い、特に膝関節30°屈曲位では前方引き出し力の85%を制御します。
- 下腿の内旋、外反、および膝過伸展の制御。
- 二束構造による制御:
- 前内側線維束(AMB):全可動域で緊張を保ちますが、特に屈曲位で緊張が増します。
- 後外側線維束(PLB):伸展位で緊張し、屈曲位では弛緩します。 この二束が補完し合うことで、全可動域で安定性を維持します。