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変形性股関節症の痛みは手術をしなくても治る


変形性股関節症や変形性膝関節症の痛みは手術をしなくても改善することができます。その理由と方法について解説していきます。

痛みを起こしている原因

まずはどうして痛みが起こっているのかについてですが、痛みの原因は大きく分けて二つあります。

ひとつは関節内で起きている炎症が原因で起こる痛み、もうひとつは関節外に位置する筋肉や筋膜の過緊張によって起こる痛みです。

変形性関節症に伴う痛みは、基本的には最初に関節内の炎症が起こり、そこから筋肉の過緊張に派生していきます。

関節内で起こる炎症について

変形性股関節症の場合は、臼蓋形成不全などの関節変形がもとにあり、負荷の分散が十分にできず、圧が限局的に集中することで損傷が起こります。

損傷部位の修復過程で炎症(痛み)が起こりますが、それは損傷しているから動かしてはいけないといったメッセージでもあります。

股関節や膝関節は生活でつねに使い続けることが必要となるため、十分な安静がとれずに痛みが長引いてしまうことが少なくありません。

炎症が長引くと軟骨や骨が変性していき、さらに変形は助長していくことになります。それが変形性関節症は進行性であるとされる所以です。

炎症さえコントロールできたら進行しない

関節の変形を起こすのは骨同士の圧迫よりも、炎症による影響がほとんどです。その証拠に、関節リウマチは安静にしていても骨の変形が起こります。

炎症による痛みがあるときは負担をかけないことが原則であり、そこが十分に守れていないことが悪化させている原因なのです。

しかし、すこし動くだけで負担がかかってしまう部位ですので、完全な安静は不可能といえます。そこでお勧めしたい方法として補助具を使用した免荷です。

若い人では杖の使用に抵抗があるかと思いますが、ノルディックポールなどは健康目的で使用している人もいるので抵抗感も少ないかと思います。

炎症が起きる前には違和感が出現する

手の使いすぎで腱鞘炎になったことがある方はよくわかるかと思いますが、痛みが出現する前にはまず腕のだるさが出現します。

変形性関節症の炎症症状に関しても、過度な使用後のだるさを感じている場合が非常に多いです。

とくに臼蓋形成不全などの関節変形がある方では、炎症が起こるまでの負荷量が健常者よりも極端に低くなっています。

そのため、どれだけ使用したら炎症が起きるかを患者自身が把握しておくことで、炎症の発生は未然にコントロールすることが可能です。

たとえ健常者でも無理をして使用し続けると関節の炎症は起こりますし、それでも無視していると重大な変形障害を起こします。

過使用による関節変形の例として、少年の野球肘があります。無理をし続けて肘を酷使することにより、骨がスカスカになって後遺症を残すことがしばしばあります。

これも早めに対処することで確実に変形を避けられたケースであり、どれだけ障害について理解できていたかが鍵ともいえます。

炎症の持続期間は大きな差がある

手の腱鞘炎や足底腱膜炎などもそうですが、炎症(痛み)が治まるまでに数年を要することがあります。

これは炎症の程度に加えて、患者自身の自然治癒力と安静度合いに大きく依存していることが影響しています。

変形性関節症に関してもそれらと同様、またはそれ以上の期間を要することがわかっており、長いケースでは10年ほどかかる場合もあります。

炎症の持続期間はセラピストの生活指導や運動療法で確実に短縮ができますので、適切な知識を持って治療にあたることが望まれます。

炎症がある時期の筋トレは禁忌

筋力トレーニングに関しては、痛みが強い時期には絶対にしないようにしてください。そもそも、痛みがあるのに十分な筋力を発揮することはできません。

その状態で筋トレをしても効果はないばかりか、痛みを助長してしまうことにもなりかねません。なので、基本的に炎症が引いて筋肉の過緊張が改善されてから筋トレは実施するようにしてください。

炎症がある場合は関節を動かさないように筋肉が緊張していますので、それが原因で血行不良や関節拘縮を起こすことになります。

なので、過緊張にある筋肉のマッサージやストレッチなどは有効な手段といえます。

痛みの原因がどこにあるかを調べる

痛みの原因は、主に関節の炎症と筋肉の過緊張にあると前述しましたが、どちらの影響が大きいかを見極める方法について解説していきます。

まず筋肉(筋膜)に原因がある場合は、痛みを起こしている筋肉に緊張や圧痛が認められますので、筋肉別に触診していきながら確認していきます。

問題となっている筋肉を見つけたら、緊張がなくなるまで持続圧迫を加えていきます。そのようにして筋肉の問題を取り除いてから痛みを再度確認します。

筋肉の問題だけであるなら、その時点で痛みは解消することができます。しかし、関節の炎症がある場合は、すぐに痛みが再発することになります。

重度の変形があっても痛みがない症例

あなたがセラピストなら関節変形が重度にも関わらず、痛みの訴えがない症例を何人も見たことがあるかと思います。

もしも骨だけの問題、または関節にかかるストレスだけの問題で痛みを考えているのならば、なぜ痛みが出現しないのかを説明することはできません。

前述したように痛みの問題は主に炎症と筋緊張であるため、関節の変形度合いはそれほど問題ではないのです。関節の変形は、炎症が起こるまでの耐久性が低いぐらいの解釈で十分です。

私は以前に重度の変形性膝関節症(FTA200°)の患者を担当したことがありますが、その方は膝の痛みのために3年以上も床を這って生活していました。

しかし実際に膝関節をみてみると関節の炎症症状は落ち着いており、立位時の痛みもそれほど強くありませんでした。

炎症が落ち着いている状態だったので、下肢の筋力トレーニングを中心に、活動量を調整しながら徐々に立位レベルの活動が行えるようにアプローチしていきました。

そこからわずか半年で、その患者は四点杖で自宅内の歩行が自立、押し車で屋外の歩行が自立したのです。

これはなにも私のリハビリが良かったわけではありません。何年も這う生活をして膝に負担をかけず、炎症が落ち着くまで安静にしていたことが大きいのです。

そこからは炎症が起きない範囲で活動量を調節し、現在も活動的に過ごされています。私がこの方から学んだことは本当に計り知れません。

関節の変形が重度だからもう歩けないといったことは絶対にありません。それを是非とも患者とセラピストには知っておいていただきたいです。


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The Author

中尾 浩之

中尾 浩之

1986年生まれの長崎県出身及び在住。理学療法士でブロガー。現在はフリーランスとして活動しています。詳細はコチラ
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