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変形性膝関節症のリハビリ治療

変形性膝関節症(knee osteoarthritis:膝OA)のリハビリ治療に関する目次は以下になります。

変形性膝関節症の概要

膝OAを簡単に説明すると、膝の関節軟骨が磨り減って、大腿骨と脛骨の隙間である関節腔が狭くなった状態を意味します。

基本的に膝関節は内側の軟骨が摩耗していき、いわゆるO脚(内反変形)が進行していくことになります。

膝関節が内反変形する理由は大きく4つあり、①筋力低下、②関節拘縮、③肥満、④外傷による荷重部位の変化です。

前期症状として膝蓋大腿関節症が起きている場合も多く、膝関節周囲の問題を抱えている状態にあります。

とくに重要なのが内側広筋の出力低下であり、外側広筋との筋力アンバランスによってラテラルスラストを助長します。

ラテラルスラストは、歩行時の初期接地から荷重応答期にかけて急激な膝関節内反が起こる現象を意味しています。

変形性膝関節症|代償歩行|ラテラルスラスト現象

その状態で歩き続けると膝関節内側に荷重が集中し、内側の関節軟骨や半月板が摩耗していき、結果的に膝関節の内反変形を引き起こします。

変形性膝関節症では伸展制限を伴っていることが多いですが、初期接地時に膝が伸びていないと、それも動揺を生む原因となります。

肥満は単純に膝関節の荷重が増加し、そこに荷重の偏りが存在すると、関節軟骨の擦り減りを助長することにつながります。

靱帯や半月板などの周囲組織が損傷していると、関節の安定化機構が破綻し、荷重部位の変化(荷重の内側への偏り)が起こります。

その場合も関節軟骨の擦り減りを助長しますので、どのようにして失った機能を代償するかは考えていく必要があります。

外傷後の発生率増加について

靱帯や半月板などの周囲組織が損傷することで関節の変形を助長することは前述しましたが、具体的にどれほどのリスクがあるのか。

報告によると、半月板損傷で手術を実施し、10-15年後の膝OA発生率を調べた研究では、部分切除後で33%、全切除後ではなんと72%にも昇ったことが報告されています。

また、前十字靱帯断裂で再建術を実施し、10-15年後の膝OA発生率を調べた研究では、ACL単独損傷で62%、半月板を複合損傷した場合で80%の症例に発生していたことが報告されています。

この数字からもわかるように、半月板損傷や前十字靭帯損傷の既往は、変形性膝関節症のリスクを劇的に高めることになります。

膝関節の構造と変形の機序

詳細については、「膝関節の構造について」の記事で解説していますので、ここでは簡単に記載していきます。

まずは、下図に正常な膝関節を前面から見た画像を掲載します。

膝関節の構造①

次に、変形をきたした膝関節を前面から見た画像を掲載します。

変形性膝関節症のリハビリテーション

変形性膝関節症では関節内の半月板や十字靭帯、関節軟骨が摩耗し、徐々に関節腔が狭小化していきます。

また、関節を安定させるために骨棘を形成して関節面を拡げたり、軟骨損傷部から関節液が骨に侵入して骨が溶け、穴(骨嚢胞)が発生します。

関節軟骨が摩耗して剥がれてしまうと、その一部が関節内を遊離して関節包の内膜である滑膜を刺激して炎症を起こします。

滑膜は関節内に滑液を分泌する役割を担っていますが、炎症が起きると滑液を過剰に分泌して関節内に水が溜まり、関節水腫(いわゆる水が溜まった状態)を引き起こします。

また、炎症が長期間にわたって持続すると次第に滑膜は肥厚します。

関節内組織である関節軟骨や半月板の一部は滑液から栄養を補給していますので、滑膜の炎症や肥厚は組織変性を加速させる原因になります。

周辺組織が変性すると膝関節にかかる荷重圧を均等に分散できず、部分的な負担が高まって関節変形を助長します。

疼痛発生のメカニズム

痛みが発生する理由で、関節軟骨がすり減って、骨同士がぶつかっているから痛いのだと説明している場合がありますが、これは正しくありません。

まず、関節軟骨には神経が存在せず、関節軟骨の下にある骨(緻密質)にも神経はありません。

神経がないということは、つまりは痛みを感じないということです。

骨折したら激痛が起こりますが、それは骨幹部(骨の中央)の外層には骨膜が付着しているからであり、骨膜には神経があるからです。

骨膜は関節面の手前で関節包(外側の線維膜と内側の滑膜)に移行するので、関節面に骨膜はありません。

しかし、骨膜の延長組織である関節包には神経が存在しているので、関節包は膝関節痛の原因となりやすい組織です。

膝関節で痛みを感じやすい組織を調べた研究では、最も痛みを拾っている組織は膝蓋下脂肪体であることも報告されています。

膝蓋下脂肪体は膝蓋骨の裏や下方に貯留しており、膝関節の滑らかな動きを実現するために存在します。

変形性膝関節症の患者では、膝の変形によって膝蓋下脂肪体が柔軟に動くことができず、ストレスを受け続けて硬くなっています。

痛みはさらに動きを制限することにつながっていくため、そのような悪循環に陥らないようにすることが治療では大切です。

以上の理由から、変形性膝関節症で痛みを起こしている組織は主に関節包(滑膜)と膝蓋下脂肪体であるといえます。

もちろん他にも半月板や靱帯、筋腱なども関与していることはあるため、しっかりと鑑別できるようにしてください。

なぜ立ち上がるときに痛いのか

膝OAの患者では、しばらく休んだ後に立ち上がろうとした際に、膝蓋骨の下方で一瞬ズキッとした痛みが生じることがあります。

これをスターティング・ペインと呼びます。

原因としては、膝蓋大腿関節にロッキングが起きて、そのせいで膝蓋下脂肪体がストレスを受けるためと考えられます。

わかりやすく解説すると、膝のお皿の動きが悪くなっているために、膝関節内側に存在する脂肪が滑らかに動かないことが原因です。

リハビリで膝蓋骨セッティングの運動を実施していると、膝に痛みがあるほうのお皿は健側と比較して滑らかには動きません。

患者によっては途中で引っかかりを起こして動きが悪くなったり、しばらくすると動き出したりと不安定な状態となっています。

治療方法としては、膝蓋上包や膝蓋支帯、膝蓋下脂肪体の柔軟性を確保し、膝蓋骨が動きやすい状態にもっていくことが必要です。

その場で簡単にできる対策としては、動き出す前に膝のお皿を動かしたり、膝関節を軽く曲げ伸ばししてから立ち上がると痛みが軽減します。

画像診断でのチェック項目

X線像

  1. FTAの角度
  2. 関節裂隙(関節腔)の広さ
  3. 骨棘の有無
  4. 軟骨下骨の骨硬化の有無 etc.
膝関節のレントゲン|チェックポイント

MRI画像

  1. 関節軟骨の摩耗
  2. 半月板断裂
  3. 靱帯損傷
  4. 骨壊死または滑膜の炎症(肥厚) etc.
膝関節のMRI画像|チェックポイント

診療ガイドラインによる推奨度

<推奨度A>(行うよう強く勧められる)

  • 非薬物療法と薬物療法の併用が有用
  • 有酸素運動、筋力強化、関節可動域訓練の実施かつ継続を奨励する
  • 体重過多には体重をより低く維持することを奨励する
  • 歩行補助具により免荷をはかる
  • 非ステロイド性抗炎症薬を最小有効用量で使用する
  • 重篤な症例には関節置換術が有効かつ費用対効果の高い

<推奨度B>(行うよう勧められる)

  • 中等度までのOAは膝関節装具で疼痛緩和、転倒リスクを低下させる
  • 外側楔状足底板が症状緩和に有効
  • 外用NSAIDsは経口鎮痛薬等への追加または代替薬として有効
  • ヒアルロン酸注射は有用な場合がある

<推奨度C>(行うことを考慮してもよいが十分な根拠がない)

  • 定期的な電話指導は患者の臨床症状の改善に有効
  • 温熟療法は症状緩和に有効
  • TENSは短期的な疼痛コントロールの一助となる
  • 副腎皮質コルチコステロイドIA注射は治療に使用してもよい
  • 関節洗浄および関節鏡視下デプリドマンの効果は意見が分かれる

リハビリテーションの内容

  1. 炎症の軽減
  2. 膝関節伸展制限の改善
  3. 内側広筋の筋力強化
  4. 膝関節の免荷

炎症の軽減

膝関節に強い炎症が認められる場合は、炎症が落ち着くまでは歩行補助具を利用して免荷を図ったり、安静をとるように指示します。

基本的に強い炎症がある時期は歩行時痛があり、この時に痛みを拾っている主な組織は滑膜になります。

時間の経過とともに炎症は落ち着いていきますが、その後も長期にわたって軽度の炎症(腫脹や熱感)は残存し続けやすいです。

軽度の炎症の時期は歩行時痛が消失するため、そこからは痛みのない範囲で有酸素運動(ウォーキングなど)をすることが推奨されます。

ここは非常に重要なポイントであり、強度の炎症は安静が第一ですが、軽度の炎症は軽く動かしたほうが治りは早いのです。

なぜ運動で炎症が軽減するのかですが、その理由は筋肉から分泌されるマイオサイトカインという物質が関わっています。

マイオサイトカインは炎症を抑制する作用があり、筋肉が収縮することで分泌するといった特徴を持ちます。

そのため、他動運動よりも自動運動のほうが効果的となり、痛みのない範囲では重度の炎症でも軽い筋収縮をしてもらうほうが良いわけです。

炎症を抑えるための別の方法として、薬物療法や温熱療法、食事療法などが挙げられます。(記事:関節の炎症を抑えるための方法について

膝関節伸展制限の改善

変形性膝関節症では伸展・屈曲ともに制限が起こりますが、重要なのは膝関節伸展制限の改善です。

理由としては、膝OAを進行させる要因がラテラルスラストであり、これは歩行時の初期接地から荷重応答期に起こります。

初期接地では膝関節が伸展位(厳密には伸展−5度)となりますが、その際に伸展制限が存在すると内側広筋の出力が発揮できません。

内側広筋の出力が不十分となり、さらに屈曲位で膝が固定されていないため、動揺は増すことになるわけです。

具体的な治療方法としては、まずはどの組織が伸展制限に関わっているかを調べる必要があります。

これは超簡単なので是非とも覚えておいてほしいのですが、膝関節を伸展した際にどの部分が痛むかを聞くだけでいいです。

膝蓋骨の下方が痛いなら膝蓋下脂肪体が、上方が痛いなら膝蓋上包が、膝窩が痛いなら後方関節包が問題となっていることが多いです。

膝蓋下脂肪体や膝蓋上包は徒手的にリリースすることが可能で、そこに問題が存在するならすぐに可動域が改善します。

具体的なリリース方法については、「膝蓋大腿関節症のリハビリ治療」に記載してあるので、そちらの記事をご参照ください。

後方関節包のストレッチに関しては、最終伸展位で関節をやや引き離しながら、膝蓋骨(大腿骨)を下方に押し込むようにします。

そのポジションを5秒ほど保持し、一度緩めてからまた押し込むといった動作を繰り返すことで伸張が可能です。

内側広筋の筋力強化

関節の動揺を軽減するために、膝関節周囲の筋肉は全体的に鍛えるほうがいいのですが、ここでもあえて内側広筋を中心に書きます。

前述したように、ラテラルスラストを軽減するためには内側広筋が重要で、内側広筋を収縮させるためには周囲組織のリリースが必要です。

周囲組織とは、主に膝蓋上包や膝蓋支帯、膝蓋下脂肪体なのですが、これらに拘縮が存在すると膝蓋骨がスムーズに動きません。

そうすると膝蓋下脂肪体に強い摩擦ストレスが加わり、結果として膝蓋骨の下方(とくに内側)に痛みを訴えることになるわけです。

リハビリを実施するうえで最も重要なのは「痛みを取り除くこと」であり、そのためには内側広筋の収縮を促すことが必要です。

具体的な方法としては、膝の下に丸めたタオルを敷いて、それを押し潰すように力を入れるパテラセッティングが効果的です。

患者の膝蓋骨を他動的に押し下げてから収縮させることにより、膝蓋骨を大きく動かすことができ、その感覚を掴んでもらうようにします。

ちなみに、「パテラセッティングの目的は筋力強化ではないという話」という記事にも書きましたが、あくまで膝蓋骨が動くようにすることが目的であることを意識して実施することが大切です。

膝関節の免荷

内反変形を進行させないためには、炎症の早期沈静化と膝関節の動揺軽減が重要であり、その方法について記載してきました。

それらと同じぐらい大切なのが膝関節の免荷であり、そもそもの負担が減らすことで除痛や変形の進行を予防する効果が期待できます。

具体的な方法としては、①体重を減らす、②歩行補助具を使用する、③装具や足底板を利用する、などが挙げられます。

①体重を減らす

まずは減量についてですが、これはあまり深く説明する必要もないのでサクッと書きますが、基本は食事制限と運動です。

しかしながら、運動によるカロリー消費は僅かであり、そもそも痛みがある患者には積極的な運動は困難な場合も多いです。

なので基本は食事制限ですが、多くの場合は制限ができず、反対にストレスを溜め込んでしまう結果にもなりかねません。

単純に食事量だけを減らすと、筋肉が優先的に分解されてしまい、さらなる痛みの悪循環となることも危惧されます。

そのため、私はほとんど減量について話すことはありませんが、糖質制限で自分は痩せた経験があるとだけ伝えるようにしてます。

研究報告によると、減量による疼痛軽減の効果を実感するためには、最低でも体重の5%以上を減らすことが必要となります。

②歩行補助具を利用する

炎症を早期に沈静化するためには患部の安静が必要と書きましたが、膝に負担をかけないために寝たきり状態となるわけにはいきません。

そこで効果的な方法が歩行補助具の利用です。

減量のように時間もかかりませんし、即時的に痛みを軽減することができるのでとても有用となります。(患者によっては杖を嫌がることも多いですけど)

以下に、代表的な歩行補助具と免荷の割合について記載します。

なお、歩行器に関しては「つま先のみを接地した場合」になりますので注意してください。

方法 免荷
歩行器 80%
松葉杖 67%
ロフストランド杖 33%
Q杖(四点杖) 30%
T杖(一本杖) 25%

パターンとしては、①平行棒➡②歩行器➡③Q杖➡④押し車➡⑤T杖という順序で進めていくことが多いです。

杖を使用する場合は、まずは3動作歩行を習得してから2動作歩行に移行するようにして、徐々に負荷を上げていくようにします。

また、歩行補助具の選択と同じぐらい大切なのが一日の歩行量です。

どれだけ免荷したとしても、歩く量が多すぎると膝関節の負担は増加してしまい、炎症が増悪することになります。

携帯電話の万歩計の機能を利用するなどして、最初は1000歩程度から開始し、徐々に1500歩、2000歩と増やしていくとよいです。

量を増やしてよいかの目安としては、実施後に痛みが強くならない、または次の日に痛みが増悪していないかを確認してください。

③装具や足底板を利用する

前述してきた2つは「膝関節にかかる負担を減らす方法」でしたが、装具や足底板は「負担する場所をずらす方法」になります。

例えば、内反膝では膝関節の内側に負担が集中し、そのために膝関節の内側の軟骨が集中して磨り減っていきます。

O脚とX脚の矯正方法|インソール|中敷き

内側に集中した荷重をずらすためには、足底の外側を上げるように調整するとよく、その方法のひとつが足底板です。

病院では義肢装具士が採型してオーダーメイドで作成しますが、簡易的で安価なものならアマゾンでも購入することが可能です。

ちなみに私はいくつか足底板を個人的に購入しており、挿入前後で痛みが変わるかをみるようにしています。

もうひとつの負担をずらす方法として装具がありますが、こちらはテーピングなどでも代用することができます。

内側に集中した荷重をずらすためには、膝関節を外反方向に引き付ける作用のあるサポーターを装着します。

サポーターには固有感覚を向上させたり、保温効果もありますので、アライメントの矯正以外にも効果が期待できます。

しかし、重度の変形や拘縮がある場合は矯正できないため、必ず使用前後の変化を確認してから装着の有無は決定します。

とは言っても、購入してからでないと試せないことがほとんどなので、その場合はテーピングを実施するようにしてください。

テーピングで痛みが軽減するようならサポーターでも効果が期待できるので、購入したほうがいいかの指標となります。

よく装具をつけると筋力が低下するといいますが、使わなくなった分の筋力は他の運動で鍛えたらいいだけの話です。

なので、実際はほとんど気にする必要はありません。

その異常歩行には意味がある

変形性膝関節症による異常歩行の多くは、外部膝関節内転モーメント(KAM)を減少させるための疼痛回避歩行になります。

どういうことかと言いますと、内反膝の患者は膝内側に痛みがあるため、無意識のうちに膝内側に負担をかけないような歩き方となっています。

そのため、むやみやたらに正常歩行に近づけることが正しい選択とは限らず、むしろ修正することで悪化させてしまうリスクがあるわけです。

まずはそのことを十分に理解しておき、徒手療法などで周囲組織の問題を解決してから歩行へは介入するようにしてください。

以下にいくつかの特徴的な代償歩行と、その理由について解説します。

①体幹の側屈

体幹の側屈による代償動作では、身体を患側に傾けることにより、膝関節の負担を外側に逃がそうとしています。

また、中殿筋が弱化している場合も代償運動として出現するため、なぜ側屈動作が起きているのかを考えてみることが大切です。

変形性膝関節症|代償歩行|体幹側屈

②歩行速度・歩幅の減少

膝に痛みがある方では、無意識に歩行速度を落としたり、歩幅を狭めることで膝関節へのストレスを減少させるようにしています。

力学的ストレスを考える場合、①荷重量、②荷重時間、③荷重面積の三つを考慮する必要があるのですが、速度や歩幅の調整もこの中に含まれます。

歩行速度を落とすことで衝撃(荷重量)を軽減し、歩幅を狭めることで荷重時間を短くしています。

手術療法の適応

日常生活に支障をきたすような重度の膝OAに対しては、アライメントを整えて痛みを取り除くことを目的に手術が適応されます。

主に実施されている手術法として、骨切り術(高位脛骨骨切除術)と全人工膝関節全置換術(TKA)があります。

骨切り術では脛骨の骨幹端部あたりを骨切りし、中に人工骨などを挿入して関節のアライメントを調整していきます。

 脛骨高位骨切り術|変形性膝関節症に対する手術

TKAでは関節面である脛骨と大腿骨の骨端部を切除し、人工物に取り替えてしまう手術です。詳細については「TKAのリハビリ治療」に記載しています。

全人工膝関節置換術|TKA

膝痛に対する関節鏡視下手術の効果

Thorlund氏らは中高年の膝OAに対する関節鏡視下手術(骨切り術)について、システマティックレビューとメタ解析をしています。

その結果、手術による痛みの改善効果は僅かであり、機能性に対する効果は認められないとの見解を示しています。

3-24カ月の経過観察を実施した研究では、術後6ヵ月時点でVASは3-5㎜の改善と僅かで、術後24ヵ月時点では有意な改善は認めませんでした。

効果に対して、手術の合併症である深部静脈血栓症、肺塞栓症、感染症などのリスクを考慮すると骨切り術は支持できないと結論づけています。

お勧めの一冊

実際の現場において、ベテラン理学療法士たちがどのようにして変形性膝関節症にアプローチしているかをまとめた一冊です。

臨床上の創意工夫がまとめられている実践的な技術書となっています。


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The Author

中尾 浩之

中尾 浩之

1986年生まれの長崎県出身及び在住。理学療法士でブロガー。現在はフリーランスとして活動しています。詳細はコチラ
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