姿勢が良すぎるのは危険信号

マイナビコメディカル

最近は疼痛を起こしている組織を治療するよりも、痛みを起こす原因となった不良姿勢を修正することに主眼を置いてる管理人です。

先日に担当した患者さんは、昔から「姿勢がいいね」と周囲から言われていたそうですが、姿勢を確認してみると軽度のロードシスでした。

ロードシスは別名で「軍隊姿勢」とも呼ばれますが、素人がみると背筋がピンと伸びているので、一見すると真っ直ぐで美しい姿勢にもみえます。

骨盤前傾と膝関節の過伸展による影響でハムストリングスが延長していますので、立位で前屈すると手のひらをベタッとつけたりします。

それを見た周囲の人は「身体が柔らかい」と称賛することになり、自分は姿勢が良くて身体も柔らかいという間違った認識になります。

前述した患者は、膝関節の痛みが原因で来院されており、MRIを撮影すると内側半月板と外側半月板に変性がありました。

しかし、実際に疼痛がある部分を確認してみると膝蓋骨下方の膝蓋腱であり、大腿直筋にも圧痛が認められました。

ロードシスでは下部体幹が後方に変位しているので、大腿直筋が緊張することで姿勢を保持している状態といえます。

足関節は軽度底屈していますので、下腿三頭筋(とくに腓腹筋)は短縮していることが予測できます。

ここまでの内容を考慮したうえで評価してみると、予想通りにハムストリングスは延長、腓腹筋は短縮していることがわかりました。

痛みを起こしている組織は膝蓋腱ですが、それは後方に変位した下部体幹を前方に戻そうと頑張っている大腿直筋の過労が原因です。

そのため、単純に大腿直筋をマッサージしたからといって問題の根本が解決することはなく、むしろ悪化してしまうこともあるわけです。

今回のケースで最も問題となっているのは「腓腹筋の短縮」であり、足部からの運動連鎖で不良姿勢を引き起こしている可能性が考えられました。

なので、まずは下腿三頭筋のストレッチングを指導し、運動が定着してから他のトレーニングなども行っていくようにしていきます。


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The Author

中尾 浩之

中尾 浩之

1986年生まれの長崎県出身及び在住。理学療法士でブロガー。現在は整形外科クリニックで働いています。詳細はコチラ
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