正座をする際に膝の内側が痛くなる原因と治療

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正座ができない原因として、内側半月板後節断裂や膝蓋上嚢拘縮などがありますが、ここでは筋膜の滑走不全が関わっていた一例を紹介します。

訴えとしては、「正座をしようとすると膝の内側が痛くてできない」というもので、膝蓋骨に触れると外側モビリティが低下していました。

膝のお皿が外側に動かしにくいということは、お皿の内側に付着する内側広筋や内側膝蓋支帯が硬いということです。

このパターンは若中年の女性に多く、膝関節の深屈曲を制限する原因としてはポピュラーです。

正座ができるようになるためには、内側広筋上の筋膜の滑走不全を改善させることが必要で、そのためには治療場所を覚えることが大切です。

上の画像は、重要な治療点(ツボのようなもの)のひとつであり、内側広筋の最も隆起した場所を示しています。

筋膜の高密度化が存在していると圧痛や硬さが存在するので、とくに訴えが強い部分に対してマッサージをするようにほぐしていきます。

その際に、内側広筋の攣縮(緊張増大)を取り除くだけでは不十分であり、筋膜の高密度化をしっかりとリリースすることが必要です。

具体的には、少なくとも3〜4分以上の摩擦刺激を与えて、熱を発生させることで筋膜をゲル状に流動化させていきます。

上の画像も重要な治療点を示したもので、とくに大腿内側遠位(内側広筋と縫工筋の間)は滑走不全が生じやすいのでチェックが必要です。

高密度化が存在している場合は、内側広筋の滑走不全を起こすことにつながるので、外縁をたどるようにして硬さがないかをみていきます。

大腿内側近位(大腿三角の下角の直上)や脛骨内側後方(下腿の近位1/3)も硬くなりやすい部分であり、筋膜上で内側広筋と連結しています。

このあたりまでチェックしておくと問題の見落としが少なくなるので、症状が良くならないようなら範囲を拡げていく視点を持つことも大切です。

筋膜が原因の場合は、治療前後で症状(可動域や疼痛)が大きく改善できるので、疼痛誘発動作を再度していただくことで効果判定まで行ってみてください。


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The Author

中尾 浩之

中尾 浩之

1986年生まれの長崎県出身及び在住。理学療法士でブロガー。現在は整形外科クリニックで働いています。詳細はコチラ
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