理学療法士にセミリタイア(FIRE)は可能か

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最近はFIREという言葉が流行っていますが、これは「Financial Independence(経済的自立) Retire Early(早期退職)」の略です。

簡単に書くとセミリタイアのようなもので、生活費を不労所得が上回ったために働く必要がなくなった状態ともいえます。

不労所得とは主に株式配当や不動産所得が挙げられますが、不動産は管理などの手間が必要なため、完全な不労所得は株式配当になります。

例えば、株式配当が年間に200万あるとした場合に、生活費が年間200万以下なら働かずに一生食べていけるという計算です。

こんな夢みたいな生活を30代で実現している若者が増えてきており、ニュース番組などでも取り上げられるようになってきました。

そんなFIREを理学療法士が達成できるかという内容ですが、やり方次第では可能であるといえます。

そのためにはいくつかのステップが必要であり、これを若いうちから実践できるかどうかで未来は変わってきます。

①生活費を把握する

ステップ1は年間の生活費を把握することで、ここがFIREを達成するための基本となってきます。

年間200万円で生活できるなら、働かずに200万入ってくるシステムを組むことができた時点でリタイアが可能となります。

株式投資は年間4%以上の配当(値上がり益を含む)が期待できるので、年間200万円を生み出すためには約5000万の種銭が必要です。

このように書くと途方も無い金額に聞こえますが、これは必ずしも無理というわけではなく、早いうちに投資をしていると現実的に可能な数字です。

早いうちに投資する必要があるのは複利の力を利用できるからです。

アインシュタインが「複利は人類最大の発明」と言ったように、100万円を年利4%で預けているだけで18年後には倍の200万円にもなっているのです。

例えば、毎月10万円(年間120万円)を貯金して年利4%で運用できると、25年後には複利の力で約5000万円ほどになります。

年間120万円を貯める力があるなら、生活費を200万程度で抑えることもできると考えられるので、25年でFIREも可能といえそうです。

最も早く簡単に実現できるのは「夫婦共働き子供なし世帯」で、こちらなら年間200万以上は貯められるので最強の組み合わせといえます。

②支出を少なくする

理学療法士の年収は平均的(男性だと平均以下)なので、貯金するためには支出を少なくすることが絶対条件です。

支出を抑えるために見直すべきことは、①家、②車、③保険、④通信費などが挙げられます。

まずは家ですが、基本的に賃貸であることが必須で、新築の家を建ててローンを何千万円も組むことは避けるべきです。

ローンを組むということは複利の力を逆に利用されるということであり、借りた額にもよりますが、1000万以上も余分に払う必要が出てきます。

他にも固定資産税や修繕費などもかかってくるので、賃貸のほうが圧倒的に支出は少なくなります。

どうしても家が欲しいなら田舎に住むほうがよく、なるべく多くのローンを組まないで済むようにすべきです。

次は車ですが、基本的に持たないほうがいいのですが、田舎ならどうしても必要となるので買うなら中古にします。

自動車税などを考えると軽自動車にすべきで、なるべく修理費などが高くならないように一般的な型のものを選んでください。

自動車や洋服などは特にそうなのですが、「見栄を張るため」にいいものを買いがちですが、そこを優先するとお金は貯まりません。

FIREを目指すなら格好なんて気にしないことが大切で、本当に必要な機能だけあったら十分だと考えるようにしてください。

保険に関しても見直すべきで、医療保険や生命保険などは基本的に不要です。

日本は公的医療保険が充実しているので、入院になっても高額医療制度で月に10万以上はかかりませんし、会社員なら傷病手当ももらえます。

なので、新たに色々な医療保険に入る必要はなく、病気や怪我をするリスクよりもお金を貯められないリスクを考えたほうがいです。

生命保険は結婚して子供がいるケースのみで「掛け捨て」なら入る意味があり、貯蓄型の生命保険などは絶対に入っていけません。

基本的に保険というのは得するよりも損する可能性が圧倒的に多いので、生活が破綻する可能性があるような場合以外は入る必要がないのです。

例えば、自動車保険は入るべきなのですが、それは人を轢き殺してしまった場合に億という支払い義務が発生する可能性があるからです。

その場合は生活が確実に破綻してしまうので、対人対物は無制限に入っておくほうがいいと判断できます。

ただし、車両保険については外しておくべきで、そもそも車の修理で保険を使わないといけないような高い車に乗るべきではないからです。

保険を使って修理すると等級がダウンして年間保険料は高くなりますし、修理費が大きくないなら使わないほうがお得な場合がほとんどです。

そのようなことを考慮すると、結局のところ車両保険は不要といえます。

持ち家があるなら火災保険は必須で、こちらも家がなくなったときにローンだけが残り、生活が破綻するリスクがあるからです。

ただし、家の保険に関しては購入時に住宅会社に勧められるがままに入らされてるケースがほとんどで、必要以上の保険に加入させられていたりします。

なのでこちらも必ず見直すべきであり、本当に必要なものだけに絞って加入しておくことが大切です。

最後に通信費ですが、いまだに格安SIMにしていない人も多いので、すぐに格安SIMにすることをお勧めします。

最近は大手キャリアも値下げしていますが、それでもまだまだ高いので、楽天やLINEなどの格安SIMに変更してください。

支出を少なくするときに大切なのは流動費よりも固定費で、毎月や毎年に必ずかかる費用を可能な限りに減らすことです。

そうすることで生活費を削ることができ、FIREをするために必要な資産を少なくすることができます。

③収入を上げる

貯金をするためには収入を上げることが大切ですが、PTは昇給の額も微々たるもので、昇進しようにもポストは限られているのが現状です。

現在の職場の給与が平均以下の場合は、好条件のところに転職するほうが手っ取り早く、高いところのほうがPTの価値を認めてくれています。

転職先を探すときは基本的にハローワークか転職サイトを活用しますが、働きながらだとハローワークから応募はできません。

なので転職サイトを活用することになるのですが、都会(関東・関西・東海地方)だとマイナビコメディカルの求人が充実しています。

それ以外の地方にお住まいの方は、メドフィットが全国を対象に求人を揃えているので、そちらをご活用ください。

リハビリ職の求人なら「メドフィット リハ求人.com」

職場に言わなければ転職活動は自由なので、条件が良さそうなところが出るまで登録して待つのも手だと思います。

会社員だけではどうしても給与に限界があるので、お金持ちになりたいなら事業を起こすしかありません。

もちろんそれにはリスクも伴いますので、確実にFIREを目指すなら貯金をコツコツと投資していくほうがいいです。

副業をすることもお勧めで、自分の興味があることやスキルアップできることで稼げるようになったら、リタイアまでの期間を短くできます。

起業や副業をすべき理由は他にもあり、もしも年間に100万円の利益を出せるスモールビジネスができたなら、サイドFIREという選択肢もあるからです。

例えば、年間の生活費が200万円、副業で100万円の収入があるなら、種銭は2500万円(年利4%で100万円)だけで済みます。

こちらなら前述した5000万円よりもさらに現実味が出てくるので、バイトをするだけでも生活できるようになります。

バイトはどうしても雇われる側になってしまうので、自由な生活を目指すならスモールビジネスを持ったサイドFIREが理想的といえます。

理学療法士としてのスキルを活かすなら、プライベートサロンなどの整体業で好きなときに好きなだけ働くスタイルがいいかもしれません。

④資産運用をする

ここまでに株式配当の年利4%で資産運用すると何度も書いてきましたが、ここについて詳しく解説します。

実際の方法についてですが、先に答えを書いておくと、SBI証券を開設して、「SBI・バンガード・S&P500」に投資してください。

S&P500とはなにかというと、アメリカで上場している企業の中から代表的な500社を選出し、その銘柄の株価を基に算出される、時価総額加重平均型株価指数です。

もっと簡単に書くと、アメリカの企業トップ500に分散投資している状態です。

投資で大切なのは「リスクを減らすこと」で、例えば、TOYOTAなら安定した大企業だからと考えてそこだけに集中投資していたら、倒産したときに株価はゼロになります。

倒産しなくても、リコールなどで株価が大幅に下がってしまうと、資産も一気に減ってしまうことになりかねません。

そのようなリスクを避けるためには、一社よりも複数の会社に、ひとつの分野よりも複数の分野に、ひとつの国よりも複数の国に、株式だけよりも債権にも分散して投資することが勧められています。

S&P500はアメリカの500社に投資した状態なので、複数の会社で複数の分野に投資しており、リスクとしてはかなり低い状態です。

ひとつの国であり、株式のみなので、そのあたりはリスクになりますが、あまり分散しすぎると利益が少なくなるといった欠点もあります。

どうしても私達は日本人なので、知っている日本企業に投資したい気持ちもわかります。

しかし、超高齢社会で世界的な企業が生まれない日本の未来とアメリカの未来を考えた場合に、どちらに投資したほうがいいかは一目瞭然ではないでしょうか。

もちろん投資なので損する可能性もありますし、現在は世界的に株高状態(バブル)なので積極的に投資していくには難しい時期かもしれません。

バブルかどうかは弾けてみないと誰にもわからないので、リスクを下げるなら積み立てでコツコツ投資していくほうが安定します。

おわりに

定年退職の年齢も引き上げられて、いつまで働かないといけないのかも見えないのが今の日本です。

近い未来にロボットが何でもするようになるから、人間は好きなことをして暮らしていけると言っている有名人たちもいますが、それはやはりまだまだ遠い未来だと私は考えています。

そんな不確かな未来を夢見るよりも、確実に豊かとなれるように地道に資産を増やしていくことのほうが重要です。

理学療法士という仕事でも、正しいステップを踏み続けることで少なくともサイドFIREは誰でも可能だと思います。

仕事が大好きで仕方ないなら構わないのですが、そうでないなら経済的自立を目指して人生を謳歌できることを目指してみてはどうでしょうか。


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The Author

中尾 浩之

中尾 浩之

1986年生まれの長崎県出身及び在住。理学療法士でブロガー。現在は整形外科クリニックで働いています。詳細はコチラ
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