スポンサードリンク

肩こりで腰痛が発生する理由~支持基底面とは~


慢性的な肩こりは腰痛の原因になることをご存じでしょうか。今回はその発生機序を重心と支持基底面を用いて、わかりやすく解説していきます。

支持基底面と重心の解説

まずはおさらいですが、支持基底面とは接地している部位の間の面積を指します。例えば、立位の場合は右足裏から左足裏までが支持基底面になります。

支持期底面,立位,足裏,面積

次に重心ですが、簡単に書くと身体の質量の中心という意味です。そこから地面に垂直に下ろした線を重心線と呼びますが、ここでは重心という言葉で統一して書いていきます。

前回の変形性膝関節症と腰痛の記事にも書きましたが、重心が安定する位置は、支持基底面のど真ん中に重心がきている時です。

支持基底面と重心の関係性,位置

なぜなら、重心が支持基底面の中央に位置している場合、どの方向から外力を受けたとしても、重心が支持期底面から外れることが少ないからです。

この距離が非常に重要で、例えば左側に押されるような外力に耐えたいと考えているのなら、重心を右側に置いておくといいのです。そうすることで支持基底面を広くとれますので、より安定することができます。

支持基底面,バランス,向上,範囲

重心が支持基底面から外れたときに、人間は立つことができなくなります。なので、安定するためには面を広くとり、重心を中心に置くことが大切です。 支持基底面から重心線が外れた場合,転倒,反射

前額面で見た場合の重心

ヒトの身体を前額面から見た場合、立っているヒトのほとんどは重心が真ん中に来るようになっています。

これは無意識にそのポジションが安定することを知っており、さらには筋活動を抑えられることを身体がわかっているからです。

棒人間,前額面,正面,重心,位置

肩こりが生じている場合

肩こりの原因の多くは、僧帽筋や肩甲挙筋の過緊張を呈しています。その場合は、これらの筋肉に引っ張られて、頚部が横に曲がった姿勢をとってしまいます。

そうなると、重心が肩こり側に移動してしまうため、反対側の筋肉が姿勢を保とうとして無意識に力が入るようになってしまいます。

とくに体幹を側屈するために働いている腰方形筋や内・外腹斜筋に負荷がかかりやすいため、これらの筋に重だるさなどが出現するようになります。

肩こり,重心,ストレス,負荷,原因

重心を真ん中に戻すと骨盤がずれる

ずれている重心を筋肉で支え続けるのは疲れるため、ヒトは無意識に他の関節を動かして重心を真ん中に調整するような代償が入っていきます。

肩こりの場合は、主に骨盤を非肩こり側に偏位させることにより、体幹の側屈で起きた重心の移動を相殺しようとします。

さらには、骨盤の後傾や大腿の内旋、下腿の外旋なども見られるようになります。

しかしながら、重心が真ん中にあるために過剰な筋活動は抑制することができるため、体感的には疲労が少ない姿勢ともいえます。

肩こり,骨盤偏位,代償運動,姿勢

代償運動は関節を摩耗させる

骨盤などの代償によって確かに筋疲労は減るのですが、その分だけ関節などには過剰な負担が加わるようになってしまいます。

例えば、脊椎の中にある椎間板は上下の椎体を衝撃から守るクッションのような役割があるのですが、これは椎間板全体でうまく圧を分散しているから負担が少なくて済んでいます。

椎間板,負荷,椎体

しかし、脊椎が側屈している場合は椎間板の片側だけに圧力が加わるため、本来よりも摩耗するスピードが早くなっていきます。

椎間板の中には自由神経終末という痛みを感じる神経があるため、過度に同じ部位ばかりに負担がいく場合は、結果として腰痛が出現する可能性もあります。

椎間板,外側,ストレス,負荷

おわりに

日本人の痛みの有訴率は、ほとんどが肩・腰・膝となっており、それらは互いに密接な関わりを持っています。そのため、どこかひとつでも問題が起きたら、積み木崩しのように次々と痛みが連鎖していきます。

そんな悪循環に陥らないためにも、問題を早期に発見して、的確な指導が行えるようにしていく必要があります。


お勧めの記事はコチラ

スキルアップするための情報はコチラ

スポンサードリンク

勉強になる情報をお届けします!

The Author

中尾 浩之

中尾 浩之

1986年生まれの長崎県出身及び在住。理学療法士でブロガー。現在はフリーランスとして活動しています。詳細はコチラ
rehatora.net © 2016 Frontier Theme