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腰を反らして痛みが出る場合の原因と対処法


腰を反らしたときに痛みが出る場合、その動きは行ってはいけない(禁忌動作)とすることが多いですが、果たしてこれは本当にそうなのでしょうか。

まず、腰を反らしたときに背骨への負荷がどうなるかというと、前方(椎体や椎間板)の圧が弱まって、後方(椎間関節や椎弓)の圧が高まるようになります。

また、背骨の中を通過している脊髄神経の通り道が狭くなります。

脊椎|体幹伸展時

そういった理由から、腰を反らして痛いのは椎間関節付近の障害(椎間関節炎や脊椎分離症)、または脊柱管狭窄症である可能性が高いと予測されます。

これらの障害の場合、腰を反らせば反らすほどに状態は悪化していきます。例えば、椎間関節炎の場合は痛みの原因は炎症なので、患部を安静に保たないと炎症は軽減しません。

脊柱管狭窄症の場合は、神経の圧迫が持続することで神経麻痺を起こし、元通りに修復できないほどにボロボロになってしまう可能性もあります。

そのような理由から、これらの障害である場合は腰を反らすことで症状が悪化していきますのでは禁忌動作になります。

ただし、椎間関節炎や脊椎分離症、脊柱管狭窄症などを疑ってMRI検査などを実施してみても、それらの障害の所見が認められないことも多くあります。

また、それらの所見が認められているにも関わらず、腰を反らすことで症状(痛み)がやわらいでいくといった矛盾した反応をみせる患者もいます。それは一体なぜでしょうか。

最も可能性が高いのは、先ほどの挙げた障害ではなかったということです。ではなにが原因だったかという具体的な部分になりますが、まず考えられるのが心因性腰痛症です。

おいおい、いきなりメンタルのせいかよ!って声が聞こえてきそうなので、ここではもっと専門家っぽく「DLPFCの機能低下」と書きたいと思います。

DLPFCとはなにかと言いますと、脳の神経細胞の興奮を鎮める指令を出す部位で、ここが衰えていると痛みの原因が解消されても痛みの回路の興奮が続くことになります。

DLPFC|慢性腰痛の原因部位

DLPFCが機能低下を起こす原因は数多くありますが、その中でも腰痛に対する恐怖心が重要になります。この動作をしたら痛むといった無意識の反応が、痛みの回路を興奮させてしまいます。

そのため、心因性腰痛症は急に発生するのではなく、それまでの過程で椎間関節炎やぎっくり腰などを起こした経験があり、問題が取り除かれても痛みがとれていない状態となっています。

そのような痛みを治療するためには、無理のない範囲で痛みが出る動作を反復していき、腰の問題はすでに取り除かれていることを脳に伝えることが必要になります。

この方法は椎間関節炎や脊柱管狭窄症の治療とはまったく逆になりますので、実際に刺激を与えながら反応をみていかないことには正しい選択ができません。

また、高齢者で背骨が潰れてしまって背中が伸ばせない患者においても、腰を反らす動作が良い刺激となることを私はこれまでの経験から感じています。

そのため、必ずしも腰を反らして痛いことが、そのまま腰を反らしてはいけない動作であるとは言いきれません。

画像検査などを実施しても、原因が特定しきれないケースに関しては、痛みが出る方向への反復的な刺激や持続的な刺激でどのように変化するかも評価しておくべきでしょう。

そして、刺激によって良好な反応を示すようであれば、セルフエクササイズにつなげていき、どのような経過をたどるのかをチェックするようにしてみてください。


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The Author

中尾 浩之

中尾 浩之

1986年生まれの長崎県出身及び在住。理学療法士でブロガー。現在はフリーランスとして活動しています。詳細はコチラ
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