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通所リハと通所介護の違いについて


今回の介護報酬改定で、通所リハと通所介護の違いを明確化しようという動きが強くなりました。

その一環として、通所リハを積極的に卒業していける施設に対してはインセンティブ(生活行為向上リハビリテーション実施加算、社会参加支援加算など)が付けられるようになりました。

通所リハと通所介護の違いについて

通所介護と通所リハの明確な違いを一つ挙げるとするなら、「医師の有無」だと言っていいと思います。通所リハは医師の配置義務がありますので、病院や老健などに併設している場合がほとんどです。

通所介護に医師がいるなんてことはまずあり得ませんので、明確に違うと言えます。しかしながら、通所リハに医師がいるといっても、受診でもしない限りはほとんど利用者と接する機会はありませんので、利用者側からしたら違いとは言えないかもしれません。

下記に人員配置基準を示したいと思います。

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通所リハビリテーションの人員配置基準

職種 配置人数
医師 専任・常勤:1人以上
看護職員 サービス提供時間帯を通じて、利用者10人までは1人以上、10人を超える場合は常勤換算で10:1以上。上記人員のうち、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士が、常勤換算で100人又はその端数を増すごとに1人以上
介護職員
理学療法士
作業療法士
言語聴覚士

通所介護の人員配置基準

職種 配置人数
生活相談員 事業所ごとにサービス提供時間に応じて専従で1以上
看護職員 単位ごとに専従で1以上
介護職員 ① 単位ごとにサービス提供時間に応じて専従で次の数以上(常勤換算方式)
ア 利用者の数が15人まで1以上
イ 利用者の数が15人を超す場合アの数に利用者の数が1増すごとに0.2を加えた数以上
② 単位ごとに常時1名配置されること
③ ①の数及び②の条件を満たす場合は、当該事業所の他の単位における介護職員として従事することができる
機能訓練指導 1以上
生活相談員又は介護職員のうち1人以上は常勤

通所介護に求められる機能の方向性(厚労省の見解)

  • 通所介護は今後増加が見込まれる認知症高齢者や重度の要介護者を積極的に受け入れ住み慣れた地域での在宅生活を継続する サービスとして期待される。
  • ケアマネジャーインタビュー調査から、通所介護は「早期退院後に機能訓練の場を求める高齢者のニーズを受けとめる機能訓練の場」 や「生活機能が減退してもできるだけ住み慣れた地域で在宅生活が継続できるよう効果的な支援を行うこと」の期待が高まっている。
  • 更に、これらの機能(認知症対応、重度者対応、心身機能維持向上から生活行為力向上訓練まで総合的に行う機能)を包含し、軽度者から重度者に至るまで地域とのつながりを重視した支援に取り組み、サービス利用時間外においても職員や地域の人等との交流や家族介護者への支援を実施するなど、サービスを利用しない日を含め、地域での生活を継続する取り組みを行っている事業所がある。

通所リハに求められる機能の方向性(厚労省の見解)

  • 生活機能の低下した高齢者に対して、リハビリテーション専門職が訪問により実際の生活場面の評価を行い、高齢者が有する能力を発揮しやすい環境調整を行う。あわせて、生活場面で明らかになった課題は 通所プログラムに反映させて不安定な動作を改善させるというように、訪問と通所を組み合わせた短期集中的な介入を行っていく。
  • 高齢者が活動的な状態を維持できるようにするために、地域の中の通いの場の立ち上げ支援や自立を妨げない関わり方など適切なケアの手法を家族へアドバイスするなど、高齢者を取り巻く環境への働きかけについても、積極的に関与していく。
  • 認知機能の低下した高齢者に対して、リハビリテーション専門職が認知機能を含めた残存能力を見極めるべきである。それを前提に、日頃から家族を含む介護者に対して、周辺症状を引き起こしている要因や 適切なケアの手法をアドバイスできれば、本人を取り巻く環境が安定化し、結果として問題行動をおこす回数が減り、介護者の負担も減る。本人に対する日常生活動作の向上に係る多様な方法の提示や介護者に対する助言、介護者相互の学びの場を確保するといった多様な支援を組み合わせることにより、地域での生活継続につながっていく。

通所系サービスの基本方針等に係る基準省令

通所介護 療養通所介護 通所リハビリテーション
居宅サービス等の事業の一般原則 第三条 指定居宅サービス事業者は、利用者の意思及び人格を尊重して、常に利用者の立場に立ったサービスの提供に努めなければならない。(2) 指定居宅サービス事業者は、指定居宅サービスの事業を運営するに当たっては、地域との結び付きを重視し、市町村(特別区を含む。以下同じ。)、他の居宅サービス事業者その他の保健医療サービス及び福祉サービスを提供する者との連携に努めなければならない。
居宅介護支援事業者等との連携 第十四条 指定訪問介護事業者は、指定訪問介護を提供するに当たっては、居宅介護支援事業者その他保健医療サービス又は福祉サービスを提供する者との密接な連携に努めなければならない。(2)指定訪問介護事業者は、指定訪問介護の提供の終了に際しては、利用者又はその家族に対して適切な指導を行うとともに、当該利用者に係る居宅介護支援事業者に対する情報の提供及び保健医療サービス又は福祉サービスを提供する者との密接な連携に努めなければならない。※注:通所介護は第105条、療養通所介護は第105条の9で準用 第六十四条 指定訪問看護事業者は、指定訪問看護を提供するに当たっては、居宅介護支援事業者その他保健医療サービス又は福祉サービスを提供する者との密接な連携に努めなければならない。(2) 指定訪問看護事業者は、指定訪問看護の提供の終了に際しては、利用者又はその家族に対して適切な指導を行うとともに、主治の医師及び居宅介護支援事業者に対する情報の提供並びに保健医療サービス又は福祉サービスを提供する者との密接な連携に努めなければならない。
第百五条の三(2)指定療養通所介護の事業を行う者(以下「指定療養通所介護事業者」という。)は、指定療養通所介護の提供に当たっては、利用者の主治の医師及び当該利用者の利用している訪問看護事業者(指定訪問看護事業者又は健康保険法第八十八条第一項 に規定する指定訪問看護事業者をいう。以下この節において同じ。)等との密接な連携に努めなければならない。
基本方針 第九十二条 指定居宅サービスに該当する通所介護(以下「指定通所介護」という。)の事業は、要介護状態となった場合においても、その利用者が可能な限りその居宅において、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう、必要な日常生活上の世話及び機能訓練を行うことにより、利用者の社会的孤立感の解消及び心身の機能の維持並びに利用者の家族の身体的及び精神的負担の軽減を図るものでなければならない。 第百五条の三 指定療養通所介護の事業は、要介護状態となった場合においても、その利用者が可能な限りその居宅において、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう、必要な日常生活上の世話及び機能訓練を行うことにより、利用者の社会的孤立感の解消及び心身の機能の維持並びに利用者の家族の身体的及び精神的負担の軽減を図るものでなければならない。 第百十条 指定居宅サービスに該当する通所リハビリテーション(以下「指定通所リハビリテーション」という。)の事業は、要介護状態となった場合においても、その利用者が可能な限りその居宅において、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう、理学療法、作業療法その他必要なリハビリテーションを行うことにより、利用者の心身の機能の維持回復を図るものでなければならない。
基本取扱い方針 第九十七条 指定通所介護は、利用者の要介護状態の軽減又は悪化の防止に資するよう、その目標を設定し、計画的に行われなければならない。※注:療養通所介護については第105条の19で準用 第百十三条 指定通所リハビリテーションは、利用者の要介護状態の軽減又は悪化の防止に資するよう、その目標を設定し、計画的に行われなければならない。
具体的取扱方針 第九十八条 指定通所介護の方針は、次に掲げるところによるものとする。 第百五条の十一 指定療養通所介護の方針は、次に掲げるところによるものとする。 第百十四条 指定通所リハビリテーションの方針は、次に掲げるところによるものとする。
(一) 指定通所介護の提供に当たっては、次条第一項に規定する通所介護計画に基づき、利用者の機能訓練及びその者が日常生活を営むことができるよう必要な援助を行う。 (一) 指定療養通所介護の提供に当たっては、次条第一項に規定する療養通所介護計画に基づき、利用者の機能訓練及びその者が日常生活を営むことができるよう必要な援助を行う。 (一) 指定通所リハビリテーションの提供に当たっては、医師の指示及び次条第一項に規定する通所リハビリテーション計画に基づき、利用者の心身の機能の維持回復を図り、日常生活の自立に資するよう、妥当適切に行う。
(二) 通所介護従業者は、指定通所介護の提供に当たっては、懇切丁寧に行うことを旨とし、利用者又はその家族に対し、サービスの提供方法等について、理解しやすいように説明を行う。 (二) 療養通所介護従業者は、指定療養通所介護の提供に当たっては、懇切丁寧に行うことを旨とし、利用者又はその家族に対し、サービスの提供方法等について、理解しやすいように説明を行う。 (二) 通所リハビリテーション従業者は、指定通所リハビリテーションの提供に当たっては、懇切丁寧に行うことを旨とし、利用者又はその家族に対し、リハビリテーションの観点から療養上必要とされる事項について、理解しやすいように指導又は説明を行う。
(三) 指定通所介護の提供に当たっては、介護技術の進歩に対応し、適切な介護技術をもってサービスの提供を行う。 (三) 指定療養通所介護の提供に当たっては、介護技術の進歩に対応し、適切な介護技術をもってサービスの提供を行う。 (三) 指定通所リハビリテーションの提供に当たっては、常に利用者の病状、心身の状況及びその置かれている環境の的確な把握に努め、利用者に対し適切なサービスを提供する。特に、認知症である要介護者に対しては、必要に応じ、その特性に対応したサービス提供ができる体制を整える。
(四) 指定通所介護は、常に利用者の心身の状況を的確に把握しつつ、相談援助等の生活指導、機能訓練その他必要なサービスを利用者の希望に添って適切に提供する。特に、認知症(法第五条の二 に規定する認知症をいう。以下
同じ。)である要介護者に対しては、必要に応じ、その特性に対応したサービスの提供ができる体制を整える。
(四) 指定療養通所介護事業者は、利用者の体調の変化等に応じた適切なサービスを提供できるよう、利用者の主治の医師や当該利用者の利用する訪問看護事業者等との密接な連携を図り、サービスの提供方法及び手順等についての情報の共有を十分に図る。

まとめ

今後、介護報酬関連で働くリハビリ職に求められるのは「利用者を通所介護に移行する能力」だと思います。老健リハも通所リハも訪問リハもそうですが、とにかく打ち切らないことには評価されなくなりました。

これは従来の目的を忘れ、漫然と目の前の利益だけのために無意味なリハビリを続けてきた現場への制裁かもしれません。

しかしながら、たとえ打ち切らなくても通所介護に移行することで評価はされるので、その受け皿として通所介護を起ち上げてもいいかもしれません。

ただし、今後も介護報酬はさらに下がっていき、経営する旨みなんてほとんどなくなると思います。今回は介護報酬が「2.27%」も下がったなんて言われましたが、当初は「6%」も厚労省は下げる気だったんですよ。

もう無理ですよね。まあその中で、少しでも効率的にまわせるように試行錯誤していくしかありませんね。


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The Author

中尾 浩之

中尾 浩之

1986年生まれの長崎県出身及び在住。理学療法士でブロガー。現在はフリーランスとして活動しています。詳細はコチラ
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