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非特異的頚部痛のリハビリ治療

首の痛みの原因とリハビリ治療について解説していきます。

非特異的頚部痛の概要

非特異的とは原因がはっきりしていない状態を指し、非特異的頚部痛とは原因不明の頸部の痛みといった意味になります。

原因不明と書きましたが、断定することが困難であるだけで、そこには必ず原因が存在しています。

主に痛みの問題となっている原因としては、①椎間板障害、②椎間関節障害、③筋・筋膜性障害などが挙げられます。

原因が特定できる疾患(特異的頚部痛)の代表としては、頚椎椎間板ヘルニアや頚髄症などが挙げられます。

非特異的頚部痛の症状

主な症状は、首を動かすと痛む、長時間の同一姿勢で痛む(だるくなる)といった内容が主訴になります。

痛みの程度は自制内であることが多く、日常生活は問題なく行えている場合がほとんどです。

一般的に頸椎屈曲での痛みは椎間板や筋筋膜が、頸椎伸展での痛みは椎間関節や椎間孔の狭小化が原因と考えられます。

危険な頚部痛を鑑別する

ほとんどの頚部痛は重篤な障害につながることはなく、3ヶ月ほどで自然治癒する患者が大半を占めます。

しかし、一部の頚部痛には危険性の高い疾患が含まれるため、それらを鑑別するためにレッドフラッグサインといった鑑別方法が示されています。

以下に、そのサインと考えられる障害についてまとめます。

レッドフラッグサイン 考えられる障害
外傷性 骨折,脱臼
頸部手術の既往 神経損傷,インプラントの不具合
体重減少,夜間痛,20歳以下 悪性腫瘍
発熱 化膿性脊椎炎
激痛 骨腫瘍,石灰沈着性頚長筋炎
脊髄刺激症状 頚髄症

慢性的な頸部痛に対する治療法

神経症状を認めない非特異的頚部痛の場合は、3ヶ月の保存療法で約70%の患者に改善を認めます。

首の痛みに対しては安静よりも運動や徒手療法が効果的とされており、積極的な介入が求められます。

まずはどの方向に頸部を動かすことで症状が増悪するか、または改善するかを確認していくことが大切です。

通常、症状が改善する方向がそのまま治療体操の方法となり、増悪する方向が禁忌ポジションとなります。

ただし、筋筋膜が原因の場合はストレッチすることが治療へとつながるため、症状が強まる向きが治療方向となる場合もあります。

治療方向への運動にて痛みが引いてきたら、最終的には全方向に動かすようにストレッチを実施し、関節可動域の拡大を図ります。

頚部痛に対する自己ストレッチ

①頸椎伸展位の状態から両手の指を顎に当てて、顎をさらに後ろに押し込みます。
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②頸椎最大伸展位の状態から、顔を左右にそれぞれ2㎝くらい振ります。徐々に振り幅を広げていき、リズミカルに実施していきます。
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③上記の頸椎を伸展させてから左右に回旋させる運動を、ベッドに背臥位となって端から頭部を出し、重力にて頸椎を伸展させた状態で行います。
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④頚を痛みのある側に曲げます。痛みがある側の手を頭の上に置き、手を使って頭をしっかり真横に倒すようにしてエクササイズの効果を高めます。
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⑤頸椎屈曲位の状態から両手を頭の後ろで組み、腕の重みで頭をさらに倒し、顎を胸に近づけるようにストレッチします。
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頚部痛に対する徒手療法

原因がある頚椎レベルを特定するためには、徒手にて各椎骨にストレスを加えていくことが有用です。

また、徒手的にひとつずつ椎骨の動きを止めた状態で頸部を動かすことにより、どの椎間関節の動きが制限されているかを確認します。

運動が制限されている椎間関節に対しては、指で抑えることで支点を作り、ストレッチを加えることで動きを引き出していきます。

肩こりが原因となっている場合

頚部の痛みと肩こりは非常によく似ています。なぜなら、肩こりの原因の多くは僧帽筋上部や肩甲挙筋に由来するためです。

これらの筋肉は頚部を走行しているため、人によっては首の痛みと訴えたり、肩のこりと訴えたりする場合があります。

筋肉が過緊張となることで頸椎への圧迫力を高めるので、これらの筋肉に対してリラクゼーションを図ることは負担を軽減するためにも効果的です。

肩こりの治療法については、「肩こりを治す正しい方法」という記事に詳しく書いていますので、そちらを参考にしてみてください。

僧帽筋,肩甲挙筋,過緊張 頚部筋の過度な緊張は頸椎への負荷を高める

頸部固有背筋の機能障害

僧帽筋上部と肩甲挙筋と同様に重要なのが頸部固有背筋で、外側群の頭板状筋と頚板状筋、内側群の頭半棘筋と頚半棘筋があります。

頭部前方位(頭部伸展・頸部屈曲)では、頸部前弯が増強しており、頸部固有背筋内側群の筋力低下、外側群や僧帽筋の緊張亢進が認められます。

ストレートネックでは、頸部前弯が現象しており、頸部固有背筋や僧帽筋の緊張亢進が認められます。

そのため、筋肉のリラクゼーションや筋力強化を実施することで、機能障害を改善していくことが重要です。


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The Author

中尾 浩之

中尾 浩之

1986年生まれの長崎県出身及び在住。理学療法士でブロガー。現在はフリーランスとして活動しています。詳細はコチラ
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