不良姿勢の代表である「スウェイバック」の原因と修正方法について、わかりやすく解説していきます。
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スウェイバックとは
スウェイバックは、①骨盤中間位〜後傾位(前傾位の場合もある)、②胸椎後弯の増強、③下部体幹の前方変位となっている姿勢をいいます。
筋の保持があまり見られない弛緩姿勢であり、靱帯や関節包、接近した関節などによって安定性をもたらしています。
よく見られる原因としては、長時間立位で疲労したとき、姿勢保持筋の筋力低下、長時間の胸椎後弯姿勢などがあります。
腰痛との関係
スウェイバックでは、下位腰椎の前縦靭帯と上位腰椎および胸椎の後縦靭帯、腸骨大腿靭帯に負荷が加わります。
骨盤の後傾が少ない状態で下部体幹が前方変位すると、下位腰椎が伸展して椎間関節の圧縮力が高まるため、椎間関節障害を引き起こしやすくなります。
肩痛との関係
胸椎の後弯が増強した姿勢では、上肢挙上時に肩甲骨の外旋と後傾が減少するため、肩峰下インピンジメントを起こしやすい状態にあります。
とくにスウェイバック姿勢では半数以上に腱板損傷が存在すると報告されており、肩関節の痛みとの関係が指摘されています。
また、胸椎後弯は頭部前方位を招くことになり、頚椎の変形(頚椎症)を起こすことにつながります。
スウェイバックの治し方
スウェイバックは普段からの不良姿勢が影響しているので、正しい姿勢(矯正姿勢)を意識することと、疲労を蓄積しないことが大切です。
スウェイバックの矯正姿勢とは、下部体幹を後方保持させ、胸椎伸展位を意識させるようにします。
胸椎伸展が出にくい状態にあると、代償的に腰椎を伸展させようとするので、必ず胸椎のみを伸展させるように意識させます。
四つ這いでの上下肢挙上やプランクなどの姿勢保持トレーニングも効果的であり、その際に骨盤前方位とならないように意識しながら行ってください。