短期間にセラピストとしての能力を高めるためには、常にリハビリのことを考え、情報をインプットし続けることが重要になります。
その効率的な方法のひとつとして、パソコンなどで治療動画や講習動画を流し続けるといった垂れ流し方式があります。
現在はYouTubeなどでも役に立つ動画が増えてきていますが、私の場合はDVD付きの書籍を中心に集めるようにしてきました。
理由として、DVD単体のものは値段が高く、売却するときに買い手がつきにくいからです。また、無料のWeb動画はやはり有料のものに比べて質が劣ります。
そのような考えからDVD付きの書籍こそコスパは最強だという結論に至り、これまでいくつも購入してきました。
実際にはほとんど役に立たなかった書籍も結構ありますので、ここでは失敗した経験も踏まえて、購入した書籍についてのレビューを中心に書いていきます。
この記事の目次はコチラ
徒手的理学療法
DVDの内容は、徒手的アプローチの方法を簡単に紹介しているような内容で、各種の手技はさわりだけの映像があるといった具合です。
どのような手技があるかを知りたい方や、これから手技を勉強していこうと考えているセラピストには勧めることができます。
クリニカルマッサージ
本書はアマゾンで何年にもわたってベストセラーを続けている良書で、主に筋肉の走行に沿って圧を加えていくストリッピングの手技が中心になっています。
そのため、筋肉の走行についても理解できますし、書籍のほうには筋肉の関連痛など詳細についても記述されており、とてもお勧めな一冊です。
入谷式足底板 ~基礎編~
DVDの内容は、入谷式足底版を作成する上での評価方法についてや、実際に作っている様子を中心におさめられています。
作成するためには専用の機材が必要となりますので、DVDを見ただけで学べることはほとんどないかもしれません。
リハビリテーションスタッフのための整形外科手術動画集
医者向けに手術映像がおさめられたDVDはいくつもありますが、それらはどれも高額で、セラピストが個人で購入する機会はほとんどないはずです。
しかし本書ではいくつもの整形外科手術の動画が療法士向けにおさめられており、値段も安価ですので、手術について学びたいならお勧めの一冊です。
DVDブック ボディ・マッピング
ボディ・マッピングの目的は、脳内に身体の正しい位置関係を描けるようになることで、そうすることで身体の負担を軽減することができるとしています。
そのため、DVDの内容も関節や重心などの位置についての説明が大半であり、セラピストにしてみたら物足りない内容だと思います。
エビデンスに基づいた徒手療法
本書は脊椎についての評価法からアプローチについてが重点的に解説されており、私としてはとても勉強になる内容でした。
書籍のほうも写真を多数に使用されており、内容も充実しているため、それでDVDまで付いているというのは結構なお得感があります。
アナトミー・トレイン
アナトミー・トレインの書籍は第3版まで出版されており、第2版ではDVD付きでしたが、第3版ではWeb動画付きになりました。
最近は中古販売を防ぐためか、Web動画が主流になりつつあります。本書の動画は大した内容ではなく、実際に治療で使用するためには別売りのDVDを購入して勉強する必要があります。
促通反復療法「川平法」の理論と実際
最近の治療手技に関する本はDVD付きである場合が多く、購入者側からしたら何度も反復して見ることができるので非常に有り難いかぎりです。
講習に参加しても一度見ただけでは頭に残らないため、私は基本的に講習に行くよりも講習内容がおさめられたDVDを買うようにしています。
映像では実際に川平先生が川平法を実施しているのですが、動きが非常に滑らかで美しいです。それを何度を見れるというのは至福です。
関節内運動学―4D‐CTで解き明かす
この本は正直なところ購入して失敗でした。関節の動きがDVDに収録されていますが、そのようなアプリは安価で多くリリースされています。
しかも映像だけなので、アプリのように好きな角度から見ることもできませんし、応用の幅もありません。なのであまり購入することはお勧めはできません。
運動療法の「なぜ?」がわかる超音波解剖
近年は筋肉の状態を把握するために、療法士が超音波検査を実施する機会も増えてきています。しかし素人目にはどこがなにか見ても全くわかりません。
本書ではイチからわかりやすく用語や画像の見方について解説してくれていますので、これから学びたいという方々の入門編としてお勧めです。
動画でマスター! 機能解剖学的触診技術
収録動画は計232本にのぼり、再生時間は合計で5時間以上にもなる大作です。こちらは書籍がなく、Web動画のダウンロードのみになります。
そのため、ある程度に解剖学の知識が頭に入っていないと理解できないので、別の書籍と位置関係を見比べながら見ていく必要があります。
ナースのためのCDによる呼吸音聴診トレーニング
本書はCD付の書籍になります。呼吸音については文字だけではイメージしにくいので、実際に音源が収録されていると非常に理解しやすいです。
対象となる疾患も数多く収録されていますので、呼吸リハなどで聴診する必要があるセラピストは必聴の一冊です。
マイオチューニングアプローチ入門
DVDの内容は、マイオチューニングアプローチを実践している映像がほとんどであり、どのような流れで行っていくかがわかりやすく解説されています。
日本で独自に開発された手技であることから、内容も非常にわかりやすいものとなっています。
肩関節拘縮の評価と運動療法
こちらはDVD付ではなく、書籍とDVDが別々に売られています。本書に関しては、セミナー内容をおさめた動画が非常にわかりやすいのでお勧めです。
DVD単体と考えると高額に感じるかもしれませんが、実際にセミナーに参加したら同じぐらいの費用がかかるはずです。
そのように考えると、好きなときに好きなだけ見ることができるので、参加するよりもDVDを購入するほうがお得だと思います。