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ストレートネックは首こり(肩こり)の原因でもなければ治す必要もない


最近よく耳にするストレートネックの問題点について、理学療法士の立場から解説していきます。

ストレートネックは作られた障害

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通常、脊骨(脊椎)はS字のカーブを描いているため、頸椎を横から見たら前方へ少し反ったような形状をとっています。

そのような頸椎の前方カーブが消失し、真っ直ぐとなっている状態をストレートネックと呼んでおり、最近はメディアなどでよく問題視されている場面を見かけます。

しかし、実際に頸椎のレントゲンを数多く見ていると、前方へ反っていない人は非常に多く、頸椎が真っ直ぐというのは一般的な所見だったりします。

はじめに結論を書いておくと、ストレートネックだから肩こりになりやすいということはありません。それは研究結果からも明かとなっている事実です。

では、なぜこれほどまでに問題視されるようになったのでしょうか。そこには新しい障害を作り上げることにより、一部の団体や整体院などが一儲けしてやろうといった魂胆が見え隠れしています。

似たような事例として、腰骨や骨盤のズレが腰痛を生んでいるというような主張を整体師がよくしますが、そもそも骨盤は左右で大きさが違いますし、腰椎も微妙な捻れがあるのが普通です。

それを腰痛の原因だというのは全くのデタラメであり、これも作られた障害のひとつだといえます。

なぜ背骨はカーブしているのか

そもそも背骨はどうして弯曲しているのかについてですが、脊椎は身体の中心であるため、しっかりとした軸を持つのと同時に衝撃を吸収する作用が必要となります。

脊椎がS字にカーブすることでショックを吸収できるようになっているため、そのカーブが消失すると背骨への負担が大きくなることは言うまでもありません。

ただし、弯曲が強すぎると脊椎にかかる剪断力(物体にズレを起こす力)が増加することになるため、逆に障害リスクを高める可能性もあります。

ここをしっかりと理解していないことには、弯曲が消失してどこに負担がかかるのかもわからず、短絡的に「ストレートネックは危険」といった結びつけ方をしてしまいます。

ストレートネックで肩こりは起きない

前述したように、頸椎が真っ直ぐの場合は衝撃吸収作用が低下するので、頸椎の退行性変化(摩耗)を早めてしまう可能性は確かにあります。

しかし、それと肩こりが起きるかは全くの別物です。まず、肩こりが起きる原因は肩関節周囲筋(とくに僧帽筋上部・肩甲挙筋・菱形筋)の血流障害です。

例えば、菱形筋なら胸椎の過度な後弯(猫背)によって肩甲骨が外転位に保持され、菱形筋が引き伸ばされた状態で保持されることによって血流が低下し、痛みを誘発することになります。

そのように姿勢の変化で肩こりを起こす場合は確かに多いのですが、ストレートネック自体が周囲筋に悪影響を及ぼすようなことはほとんどなく、肩こりの原因となる可能性は考えにくいです。

ストレートネックは治す必要がない

少しググったら治し方が山ほどヒットしますし、それらの運動を実施したら一時的に姿勢は良くなるかもしれません。しかし、それはあくまで一時的な作用であり、そもそも原因はそこではありません。

頸椎に対して縦に加わる外力によって問題が発生しているなら、ストレートネックを改善するための運動を指導するかもしれませんが、ほとんどの場合はそういった治療が必要な患者はいません。

原因がそこにはないのですから、いくら運動を繰り返しても根本的な改善には至らず、結局はお金や時間を無駄にしてしまうことになりかねません。

仕事に支障をきたすような肩こりを持っている場合は、お近くの整形外科クリニックなどを受診するようにし、是非とも正しい運動を指導してもらうようにしてください。


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The Author

中尾 浩之

中尾 浩之

1986年生まれの長崎県出身及び在住。理学療法士でブロガー。現在はフリーランスとして活動しています。詳細はコチラ
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