小指外転筋(abductor digiti minimi)

この記事では、小指外転筋を治療するために必要な情報を掲載していきます。

小指外転筋の概要

小指外転筋

小指外転筋は手掌最外側(小指側)に位置する筋肉です。手掌側は短掌筋や手掌腱膜に覆われています。

短小指屈筋や小指対立筋と共に小指球の膨らみを形成しています。3筋の中で最も表層にあり、小指球の外側に位置しています。

尺骨神経麻痺が考えられる場合に、小指外転筋の筋力を測定することで簡易的に障害の有無を判定することが可能です。

小指MP関節の屈曲位では側副靭帯が緊張するため、関節可動域が減少して筋出力が発揮できないために注意が必要です。

基本データ

項目

内容

支配神経 尺骨神経の深枝
髄節 C8-T1
起始 豆状骨・豆鈎靭帯、屈筋支帯
停止 小指の基節骨底の尺側
動作 小指MP関節の外転、屈曲(軽度)

小指外転筋の触診方法

小指外転筋

写真では、小指MP関節の外転運動にて小指外転筋を起始側(豆状骨の遠位)で触診しています。

小指外転筋は手掌小指側の表層に位置していますので、容易に触れることができます。


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The Author

中尾 浩之

中尾 浩之

1986年生まれの長崎県出身及び在住。理学療法士でブロガー。現在は整形外科クリニックで働いています。詳細はコチラ
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