この記事では、小趾外転筋を治療するために必要な情報を掲載していきます。
小趾外転筋の概要
小趾外転筋は、小趾を外転および底屈させる筋肉であり、小趾対立筋まで含めて表現される場合もあります。
足部の外側縁に沿って走行し、短小趾屈筋と共に付着しています。
基本データ
項目 |
内容 |
支配神経 | 外側足底神経 |
髄節 | S1-3 |
起始 | 踵骨粗面の外側突起、踵骨下面の突起間および内側突起全部、足底腱膜、短趾屈筋との間の筋間中隔 |
停止 | 小趾の基節骨底の外側 |
動作 | 小趾の中足指節(MTP)関節における底屈および外転 |
小趾外転筋の触診方法
小趾外転筋は足部外側の表層に位置しているため、触診することが非常に簡単な筋肉になります。
方法としては、検査者は小趾をやや内転および背屈位に誘導し、その位置から小趾を外転させるように指示します。
指先で抵抗を加えるようにして、もう片方の手で第5中足骨の外側に触れると、小趾外転筋の収縮が確認できます。
ストレッチ方法
第5基節骨を指で把持し、小趾を内転および背屈させることにより、ストレッチすることが可能です。
それだけでは伸張が不十分なときは、指先で筋腹を押すようにしていき、ダイレクトストレッチングを行なっていきます。
筋力トレーニング
小趾外転筋の作用は、小趾の中足指節(MTP)関節を外転させることです。
そのため、第5基節骨の遠位を指先で内転した状態に保ち、そこから外側に動かしてもらうように指示します。
そこに指先で抵抗をかけることで、小趾外転筋を個別に筋力トレーニングすることができます。
圧痛点と関連痛領域
小趾外転筋のトリガーポイントは筋腹の底側に発生しやすく、関連痛は小趾の付け根に起こります。