最近は将来を見据えてキャリアデザインについて考える療法士が増えてきましたが、その時に議論されがちなのがスペリシャリストとゼネラリストのどちらを目指すべきか問題です。
結論から書くと、大きく稼ぎたいならゼネラリストに、確実に収入を上げたいならスペシャリストになるのが得策だと思います。
昔の私はゼネラリストを目指していましたが、ゼネラリストというのは人を使えてこそ真価を発揮する存在だと今では痛感しています。
あらゆる分野に精通しているからこそ適材適所に人を配置することができ、ひとりでは成し遂げられない大きな功績を残すことができます。
ただし、人を使うことができない、人から使われるだけのゼネラリストというのは、器用貧乏という言葉があるように損することが非常に多いです。
私は人付き合いが苦手なので誰かと何かをやることが基本的にできず、自分だけでやろうとするのですぐに限界がきます。
強い野心があるわけでもないので事業を起こして一発当ててやろうといった気概もなく、それなりに生活できたらいいぐらいに考えています。
要するに保守的で人見知りで面倒くさがりな性格なので、ゼネラリストを目指すのは完全に間違ってたわけです。
スペシャリストというのは「人から使われること」で真価を発揮するため、起業家のようにリスクを取る必要もありません。
例えば、腰痛のスペシャリストになったら本の執筆や講演の依頼が来るようになり、そのような形で収入を底上げできる可能性があります。
そのため、基本的にゼネラリストとスペシャリストのどちらがいいかという議論は不毛であり、大切なのは自分はどちらに適しているかを見極めるほうが重要となるわけです。
おそらく難易度だけでいったらゼネラリストのほうが圧倒的に難しく、人を引き付けるだけの魅力や技術も必要となります。
実際にセラピスト起業家で成功している人の多くは高い技術を持っており、それを最大限に利用することで優秀な人材を集めています。
療法士の世界は職人気質な部分も強いので、スペシャリストを集めるためにスペシャリストを目指すという過程が必要だったりもします。
もちろんどのような業態を目指すかにもよりますが、まずはやはり具体的に将来のイメージを持つことが大切ですね。