理学療法士はやめたほうがいいと言われる8つの理由

現場で理学療法士として働いている者として、これから理学療法士を目指すべきではない理由を紹介したいと思います。

実際に私はこれらの理由を考えて、一度は理学療法士からフェードアウトしています。果たして、リハビリ職に未来はあるのでしょうか。

1.仕事がない

なるべきではない理由としてよく挙げられるのが、理学療法士が増えすぎて働く場所がなくなっていることです。

確かに、立地のいい病院などは倍率が30倍以上とか平気でありますが、人気のない介護施設なんかは応募もほとんどない状況です。

私は5度の転職経験を持っていますが、場所さえ選ばなければすぐに就職はできます。

求人サイトを見てもわかる通り、他の職種だったら仕事があるかといわれたら営業と飲食、そして介護ばかりです。どこも似たり寄ったりですよ。

2.給料が安い

現役の理学療法士たちがよく口にする愚痴ですが、私は給料が安いとはあまり思っていません。

昔からしたら平均年収で100万円ぐらい下がっているそうですが、それでも日本人の平均である400万円程度はあります。

今後も給料が下がり続ける可能性は高いですが、そこまで貧乏になることはないでしょう。

理学療法士としてそれなりの生活を送るための簡単な方法として、田舎に就職するといった手段があります。

田舎は生活費が安くおさえられますし、給料はあまり変わらない場所も多いので、都心部で暮らすよりもかなり楽になります。

3.やることが増えた

最近は介護施設で働く理学療法士が増えましたが、それに伴って作業量が増えたのではないかと思います。

具体的には、利用者の送迎やトイレ介助、食事や入浴介助まで手伝う施設もあるようです。

また、通所リハビリなどでは管理責任者を兼任している理学療法士も多く、事務的なことまでしている場合も多いです。

それでも、残業時間が月に100時間以上とかは聞いたことがありませんので、極端なブラックといった職場は少ないはずです。

4.学歴が役に立たない

大きい病院では、理学療法士に対する大卒手当が出る場合もありますが、普通のところでは学歴で給与が変わることはほぼありません。

しかも、専門学校なら最短3年間でとれる資格が、大学だと4年間も必要になります。

理学療法士は資格を先にとった方が先輩ですので、現役なのに大卒の方が結果的に後輩になるという場合もあります。

大学に行くメリットは国公立なら授業料が安いことと、教授のコネなどを使って就職が若干有利になることぐらいです。

なので、大学での教職などを目指さない限りは、学歴をとるメリットはあまりないといえます。

5.新人と施術料は同じ

ベテランでも新人でもリハビリの料金は基本的に同じです。

なので、経営者としては給与が安い新人を採用しようとします。そのように考えたら、年齢を重ねる度にリスクは増していきます。

実際に、私の住んでいる地域の理学療法士のベテランがリストラされて、代わりに新人の理学療法士が2名入ったという病院が存在します。

また、どれだけ勉強会などに参加して腕を磨いたとしても、それで給料が上がるわけではありませんので、モチベーションの維持が難しかったりします。

6.年功序列制

良くも悪くも年功序列社会なので、仕事ができるからといって先輩より出世することはほとんどありません。(民間の株式会社は除く)

理学療法士の平均年齢が35歳程度であり、非常に若い人たちばかりなので上が定年で抜けて出世することも期待できないのが現状です。

役職がつかないと手当てがありませんので、そういった意味でも給与が増えにくいといったデメリットのほうが大きいでしょう。

7.社会性のない人が多い

私はそれほど感じてはいないのですが、掲示板などでは「プライドの高い人が多い」といった発言がよく聞かれます。

また、以前は実習生の自殺が度々問題にあげられており、現在は問題をうけて実習も大幅に緩和されているようです。

そのような悲しい事件が起こるということは、やはり頭のおかしなバイザーがそれなりに多いということかもしれません。

8.勉強に終わりがない

どの業界でもそうですが、技術や知識に終わりがないように、生涯を通して学習していくことが求められます。

しかし、なかには就職してからまともに勉強もせず、適当なマッサージと筋トレばかりで何年もやり過ごしている理学療法士はとても多いです。(はい、昔の私です)

そのようなPTは周りから見下されて居場所をなくしてしまうので、プライベートな時間やお金を遣って勉強していくことが求められます。

おわりに

理学療法士になることを推奨できない理由を8つほど挙げましたが、個人的にはデメリットよりもメリットの方が多いのではないかと感じています。

なので、理学療法士を目指すことは決して悪い選択肢ではないと思います。

別の記事で、理学療法士を目指すべき5つの理由とその魅力を紹介していますので、そちらも是非ともチェックしてみてください。


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The Author

中尾 浩之

中尾 浩之

1986年生まれの長崎県出身及び在住。理学療法士でブロガー。現在は整形外科クリニックで働いています。詳細はコチラ
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