筋・筋膜性疼痛を筋線維の部位で考えてみる

筋・筋膜性疼痛とひと括りにして呼ばれたりしますが、「筋肉の問題」と「筋膜の問題」は分けて考えることが必要です。

個人的に思うことを書かせてもらうと、筋肉は数多くの筋線維から構成されますが、多くは腱として骨に付着し、残りは深筋膜に付着します。

骨に付着する筋線維に攣縮が起きると、骨付着部に痛み(伸張痛)が生じることになります。

深筋膜に移行する筋線維に攣縮が起きると、骨付着部に痛みはなく、末端(指先)などの離れた部位に痛みが生じると推察されます。

深筋膜の滑走不全は必ずしも末端に出現するわけではなく、張力が集中しやすい場所に現れることが特徴です。

疼痛が発生しやすい場所と、そこに張力を与える筋線維をチェックすることが、効率的に筋膜を治療することにも繋がります。

この考え方が正解かはわかりませんが、このように理解しておくと筋・筋膜性疼痛に対して論理的にアプローチすることができます。

マッサージにしてもそうですが、自分を納得させるだけの理由をもって、治療に取り組むことが大切です。

なんとなくでやっていると、どれだけ経験年数だけ積み重ねても、全くといっていいほど成長することはありません。

一日ひとつはなにか気付きを持てるように、お互いに日々の仕事を頑張っていきましょう!


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The Author

中尾 浩之

中尾 浩之

1986年生まれの長崎県出身及び在住。理学療法士でブロガー。現在は整形外科クリニックで働いています。詳細はコチラ
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