腰椎椎間関節障害の患者では、腰を反らす(体幹伸展運動)と腰痛を誘発できるケースが多いです。
また、伸展に加えて側屈を加えることで、左右のどちらの椎間関節により問題があるかを鑑別することもできます。
椎間関節障害の多くはL4/5間やL5/S間、L3/4間に起こりやすいため、下位腰椎の伸展運動を抑制させることが必要となります。
最も良くないパターンとしては、体幹伸展時に骨盤を前方に突き出して、腰から反るようにして動かすタイプです。
骨盤前方位になると連鎖的に下位腰椎は伸展位となるため、骨盤前方位を修正することがまずは大切といえます。
具体的な修正方法としては、施術者は左手を下腹部(骨盤前方)に回して骨盤を後方誘導し、右手で疼痛のある腰椎に手を当てて伸展を抑制します。
患者には胸椎から伸展するように意識してもらい、疼痛のない状態で体幹伸展運動を10回ほど反復してもらいます。
誘導した状態で反復してもらうことにより身体の動かし方が修正されるので、誘導なしで体幹伸展運動をしてもらっても痛みなく可能となります。
もちろんその状態が永遠に続くわけではないので、引き続き在宅トレーニングとして意識して行ってもらうようにしてください。