膝を悪くする女性は非常に多いですが、その原因のほとんどは「膝のねじれ」です。
具体的に書くと、大腿骨が内旋して下腿骨が外旋している状態であり、膝のお皿(膝蓋骨)は内向きとなっています。
膝蓋骨は大腿骨の真上(表層)に位置していますので、大腿骨が内旋すると同時に膝蓋骨は内側を向くことになります。
しかし、実際に膝がねじれている患者のレントゲン写真をみてみると、膝蓋骨は大腿骨の真上からズレていることが多いです。
具体的には、膝蓋骨が外側に偏位しており、完全には大腿骨の内旋についていってはいない状態にあります。
このようなケースでは、膝蓋骨と大腿骨の外側の隙間が狭くなっているために、擦れるようにして屈伸時に音がなったりします。
音がならないようにするためには、大腿骨の真上にお皿がきたらよいので、大腿骨を外旋させるようにポジショニングするといいです。
簡単に書くと、股関節を外旋させた状態で膝の曲げ伸ばしをしてもらうと即時に音が消えることが多いです。
膝がねじれている状態で使い続けると内側半月板を痛めたり、膝蓋下脂肪体が内側に追いやられて摩擦が強まって硬くなります。
そのような状態に陥らないためにも、できる限りに音がならないように調整していくことが必要となるわけです。
股関節外旋の可動性が低下していたり、筋力低下を起こしていることがあるため、まずは大腿骨を外旋できるようにしていきます。
扁平足や骨盤前傾、膝後方組織の癒着(内側ハムストリンスと腓腹筋内側頭の癒着)も問題となりやすいので、できる限りにアプローチします。
そのようにして大腿骨が内旋しやすい状態を修正することで、膝のねじれを矯正していくことが大切となります。
最初にも書きましたが、膝を悪くする最大の原因は「膝のねじれ」です。
なので、間違っても膝が伸びないからといってスクリューホームムーブメント(下腿外旋)を利用した伸展運動は行わないでください。
もちろん男性では例外も存在しますが、あくまで大腿骨は外旋させ、下腿骨は内旋させるように誘導することがポイントです。
膝関節の痛みを訴える患者に関しては、そのあたりを意識しながらアプローチしてみてください。