座ると尾てい骨だけ痛い人の原因とクッションの選び方

座ると尾てい骨だけ痛くなるのはなぜ?

尾てい骨(尾骨)は椅子に座ったとき、本来はそんなに荷重を受けないポジションにあります。
普通は「坐骨(ざこつ)」で座ります。左右の坐骨で体重を受けて、尾骨はちょっと浮いてる状態です。

ところが、

  • 骨盤が後ろに倒れてる(後傾)

  • 柔らかすぎる椅子やソファでお尻が沈む

  • 座面が後ろに下がってる(おしりがすべる椅子)

  • やせてて殿部のクッションが少ない

こうなると、坐骨の代わりに尾骨で座る形になってしまい、1点で圧を受ける → 痛い、というパターンになります。


よくある3パターン

パターン 何が起きてるか どう直すか
①骨盤後傾ソファ型 フカフカの椅子で骨盤が後ろに倒れて尾骨が当たる 座面を硬めに・お尻の後ろを一段高く・腰の後ろにクッション
②やせ型でクッション不足型 体重が尾骨に近いところで集中する ドーナツではなく「U字/後ろ抜け」クッションで圧を逃がす
③長時間同一姿勢型 同じ角度で尾骨に圧がかかり続ける 30〜40分で骨盤角度を変える椅子の使い方にする

まず確認してほしいこと

  1. 椅子に深く腰かけたときに自然に尾骨が当たるか?
    → 当たるなら“椅子側の問題”の可能性が高い

  2. 硬い椅子に座ったときはむしろ痛くないか?
    → 柔らかい椅子だけで痛いなら“沈み込み+後傾”が原因

  3. 痛む場所がほんとに“ど真ん中の下”か?
    → 左右どちらかにズレてるなら仙骨・梨状筋・股関節の影響も見る

  4. 打撲・転倒のあとから続いてないか?
    → 外傷後なら整形での確認を一度先に

この4つで大まかに分けられます。


クッションは「穴あき=正義」じゃない

尾骨痛というとすぐ「ドーナツクッション」になるけど、実はNGになることも多いです。

ドーナツで悪化するケース

  • 身長が小さくて、ドーナツに座ると余計に骨盤が後傾する

  • お尻の肉が少なく、穴に落ち込む

  • 座面がそもそも柔らかくて、ドーナツごと沈む

こういうときは**“後ろだけ抜けてるU字タイプ”か、“後ろが高くなるウェッジタイプ”のほうが合います。
目的は1つだけで、
「尾骨に垂直に荷重がかからないようにする」**です。


ベストな座り方の順番

  1. 椅子を1段高くする

    • 低い椅子は骨盤を後傾させやすい → 尾骨に当たりやすい

    • ひざが股関節より少し低くなる高さが理想

  2. お尻をうしろにズラして坐骨を探す

    • お尻を背もたれ側へ“グイッ”と寄せて、左右の硬い骨に体重を乗せる

    • 「あ、ここで座るのね」とわかるはず

  3. 腰の後ろに薄いクッション or タオル

    • これで骨盤の後傾を止める

    • 骨盤が起きる → 尾骨が床から少し遠ざかる

  4. それでも当たるならクッションで逃がす

    • U字で尾骨の真下だけ荷重を外す

    • 同時に座面を“やや硬め”にする(沈み込み防止)


注意しておきたい病的なケース

  • 尾骨をぶつけたあとから数週間たっても痛い

  • 座らなくても寝返りで痛い

  • 発赤・熱感がある

  • 女性で出産後から強く出ている

このへんは構造的に尾骨の位置が変わってたり、炎症がしっかり残ってたりすることがあるので、整形外科での画像評価を先に、と書いておくと安全。


Q&A

Q1. 筋トレしたら治る?
A. お尻の筋肉や体幹を鍛えると“長時間座りっぱなしでも骨盤が倒れにくくなる”のでプラスですが、いちばん効くのは座り方とクッションの調整です。

Q2. やせてると治りにくい?
A. 皮下のクッションが少ないぶん、椅子側で工夫したほうが早いです。硬すぎる椅子は避けて。

Q3. 会社の椅子を変えられないんだけど?
A. 座面に1枚、腰に1枚でOKです。**「座面で尾骨を浮かせる」+「腰で骨盤を起こす」**の2点ができればだいぶマシになります。

Q4. 自転車でも痛いです
A. サドルが細いと尾骨に当たりやすいので、サドルの位置を少し前に・角度を水平〜わずかに前下がりにして、坐骨で乗るようにします。