広頚筋（platysma）

この記事では、広頚筋を治療するために必要な情報を掲載していきます。

広頚筋の概要

広頚筋は頸部前面表層に位置する筋肉で、口角を下方に引く動作や頸部の皺を作るように作用します。

最表層にある皮下筋であり、骨には付着せず、鎖骨下方の皮膚にほとんどが停止して胸鎖乳突筋と平行するように付着しています。

基本データ

項目	内容
支配神経	顔面神経の頸枝
髄節	–
起始	下顎底・耳下腺筋膜
停止	鎖骨下方の皮膚
動作	口角を下方に引く、首前面に縦ジワを作る

広頚筋の触診方法

下写真では、触診側の奥歯を噛みしめることで、広頚筋の収縮を起始部で触診しています。

ほとんど感じとることが困難な筋肉でもあります。

マッサージ方法

皮膚に付着する筋肉ですので、皮膚を上を滑らせる（引き付ける）ようにしながら起始部から停止部までストリッピングさせていきます。

具体的には、下顎底に手根部を当て、組織を押圧しながら鎖骨まで滑らせます。

広頚筋は広い筋肉ですので、頸部前面から側面にかけて同プロセスを繰り返します。