側方動揺と硬くなる筋肉について

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患者の身体を評価するときに、まずは大雑把でいいのでどのラインに問題があるかをみていくことが大切です。

ラインは大きく3つに分けることができ、①矢状面(前後)、②前額面(左右)、③水平面(回旋)があります。

片脚立位で側方動揺があるケースでは、歩行が不安定となりやすく、前額面に問題が生じやすいです。

問題とは、大腿外側(腸脛靭帯)または大腿内側(内転筋群)のどちらかの筋・筋膜が硬くなりやすい傾向にあります。

トレンデレンブルグ歩行と股関節内転筋

例えば、女性は男性に比べて内股になりやすく、トレンデレンブルグ歩行によって内転筋群が優位となっているケースが多いです。

通常、股関節の内転筋群は立脚期に活動することはありませんが、中殿筋に筋出力低下があると、代償的に内転筋で下肢を支持しようと働きます。

そのような状態が続くことで、身体の内方ライン(内転筋群)が優位となり、身体に様々な問題を引き起こします。

身体の内方ラインは、DFL(ディープ・フロント・ライン)を中心に触診していくと効果的に硬い部分を見つけることができます。

膝関節内側痛を訴える場合は、内転筋群と連結している内側広筋をみていく必要があり、とくに筋間中隔は重要なリリースポイントです。

反対に男性では、女性に比べて外股(ガニ股)になりやすく、筋肉を使用せずに腸脛靭帯などによりかかった弛緩姿勢をとりやすいです。

高齢になってくると片脚立位の不安定性も増すため、徐々に外側によりかかる頻度も増えていくことになります。

そのような状態が続くことで、身体の外方ライン(腸脛靭帯)が優位となり、身体に様々な問題を引き起こします。

身体の外方ラインは、LL(ラテラル・ライン)を中心に触診していくと効果的に硬い部分を見つけることができます。

膝関節外側痛や後方痛を訴える場合は、腸脛靭帯と連結している大腿二頭筋をみていく必要があり、とくに組織間は重要なリリースポイントです。

下肢に関しては、膝蓋骨のモビリティをみるだけでも評価でき、外側に動きにくいなら内方ラインが、内側に動きにくいなら外方ラインが硬いことが推察されます。

そのことを考慮すると、単純に膝蓋骨のモビライゼーションをするだけよりも、支帯に連結するライン上の筋肉をリリースすることが大切だとわかります。

どのラインが硬いかは治療をしていくうえで重要なポイントとなるので、ぜひチェックするようにしてみてください。


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The Author

中尾 浩之

中尾 浩之

1986年生まれの長崎県出身及び在住。理学療法士でブロガー。現在は整形外科クリニックで働いています。詳細はコチラ
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