膝関節外側(腸脛靭帯と腓骨筋)の痛みについて

膝関節外側周囲の強い痛みの原因になりやすいのが「腸脛靭帯」と「腓骨筋」の2つになります。

よく勘違いされやすいのですが、腸脛靭帯は大腿筋膜の外側が肥厚したものであり、非常に痛覚感受性の強い深筋膜の一部です。

そのため、腸脛靭帯が過度に緊張している状態というのは痛みの原因となり、ストレスをできる限りに軽減することが必要です。

もうひとつ勘違いされやすいのが、腓骨筋のような骨格筋実質部は原則的に痛覚感受性は弱く、浮腫・薬物などの科学的刺激や筋痙攣、物理的原因による阻血・虚血で痛みが起こります。

なので、実際に強い痛みを感じているのは腓骨筋上の深筋膜であり、腸脛靭帯と腓骨筋が繋がっている深筋膜のラインが問題となります。

アナトミー・トレインのLL(ラテラル・ライン)が該当し、ここのラインに何らかのストレスが加わり続けることで硬さが生じます。

具体的な原因としては、ラテラルスラストのように歩行中に急激な膝関節内反動揺が起こると、それを受け止めるためにLLが緊張します。

そのような状態でウォーキングを続けると深筋膜は徐々に硬くなっていき、腸脛靱帯に連結する大殿筋にまで疼痛が波及していきます。

治療方法としては、側臥位にて腸脛靭帯や腓骨筋上に手掌を置き、圧迫と伸張を加えながら3〜5分ほど保持して筋膜リリースを行います。

次にストレスを与えている原因を取り除くことが必要で、前述したラテラルスラストを治療していくことが必要です。

ラテラルスラストは内側広筋の遊脚期における筋活動開始時間が重要であり、つまりはスムーズに収縮できることが大切です。

そのためには、膝蓋骨のモビライゼーションとセッティング、膝蓋下脂肪体のリリースと膝関節屈曲拘縮の除去が有用となります。

ウォーキングによって悪化しているケースも多いため、硬さがある時期は必要以上に負担をかけすぎないように生活指導してください。


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中尾 浩之

中尾 浩之

1986年生まれの長崎県出身及び在住。理学療法士でブロガー。現在は整形外科クリニックで働いています。詳細はコチラ
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