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間違った歩き方とは?正しいウォーキング方法について

漫画家の「みやすのんき氏」が書いている歩き方の本がとても良かったので、ここでは理学療法士の視点を混じえながら紹介していきます。

なにが素晴らしいかというと、厚生労働省が薦める速歩のフォームがまったくの間違いであるとズバッと書いているところです。

その他にも、一般的に理想とされている歩き方の間違いを理論的に否定しており、それが素人とは思えないレベルに仕上がっています。

理学療法士などの専門家が読んでも勉強になる部分が多いので、是非とも一読してみる価値はあります。

膝をまっすぐ伸ばして踵から接地する

ここからは具体的な内容についても書いていきますが、よく言われる理想の歩き方のひとつが「膝を伸ばして踵から接地する」です。

踵から接地することは問題ありませんが、膝をまっすぐに伸ばして接地するという部分が間違いになります。

通常、膝関節は5度ほど曲がった状態で足底が接地しますが、これは接地後に膝関節がさらに曲がっていくために必要となります。

もしも膝関節が0度で完全に下肢が伸び切った状態のまま足底を接地すると、膝関節を屈曲させる動作にスムーズな移行ができません。

そうすると脚は足底接地時に地面から受ける衝撃を吸収することができず、膝関節や股関節などに加わる負担が増加します。

意識して大股で歩く

効率的に歩けている人は歩幅が広いものですが、それは意識的に大股で歩こうとしているからではありません。

ここは非常に重要なポイントで、自然と大股で歩けていることと、意識して大股で歩くことは全くの別物です。

意識して大股で歩こうとすると、股関節の屈曲だけが大きくなってしまい、それは結果的に膝が伸びきったまま足底接地することにつながります。

実際に大股で歩いてもらうとわかりますが、足底からの衝撃がダイレクトに伝わってくるため、これではとても長く歩けそうにはありません。

そのような状態を続けていたら膝関節や股関節を痛めることにつながるため、やみくもに歩幅を大きくすることはやめてください。

では、効率的に歩幅が広く歩けている人はどこが違うかというと、骨盤の回旋角度が大きいことが挙げられます。

歩行時に骨盤が前後によく動いている人では、歩幅が増大し、反対に歩隔は減少する傾向にあります。

平均台のうえを歩くような気持ちで歩隔を狭めて歩くと、骨盤も自然と回旋しますし、スピードもかなり速くなることがわかります。

身体をねじりながら腕を大きく振る

効率的に歩くうえで骨盤の回旋が重要であることは前述しましたが、それは骨盤が動くことで下肢が振り子のように前に出るからです。

そうすると下肢の筋肉は不必要に働くことを避けることができ、速く、かつ長く歩けるようになります。

このような理由があるから骨盤の回旋は大切なのですが、それより上に存在する上半身のねじりはほとんど意味がありません。

必要が無いどころか、上半身を無理にねじると歩くスピードが遅くなりますし、さらには腰痛を引き起こす危険もあります。

競歩選手の歩き方をみてみるとわかりやすいですが、骨盤はしっかりと動いているのに対して、上半身はほとんど動いていません。

最も効率的に歩く方法を追求した競歩が動かしていないのですから、身体をねじる意味はカロリー消費量を増やすぐらいしかないでしょう。

腕を前後に振ることは大切ですが、素人がやみくもに手を振ると上半身まで動いてしまうので、無理に意識する必要はありません。

足の親指で力強く蹴り出す

歩くときに親指やつま先での蹴り出しを意識したとしても、歩行スピードは全く上がりませんし、効率は下がるばかりです。

まず大前提として、効率がいい歩行というのは筋肉の働きを最小限に抑えることによって、疲れることなく、速く長く歩けることを目的としています。

それを無視して蹴り出しを意識し続けると、下腿三頭筋が疲労してアキレス腱を痛めたり、足底腱膜を損傷することにつながります。

おわりに

上記で挙げたこと以外にも、書籍では間違った歩き方について、一般向けにわかりやすく解説されています。

題名は「大転子ウォーキング」となっていますが、専門家が注視すべきは骨盤の回旋角度であり、その動きをどのように引き出すかです。

骨盤をしっかりと前方に出すためには、片脚立位が十分にできる必要があり、そのためには大殿筋が働いている必要があります。

ロコトレで片脚立ちの運動が推奨されているのも、それだけ効率の高い歩行につなげていくことに有用だからです。

これからはさらにウォーキング人口は増えていくはずなので、正しい歩き方についてはしっかりと勉強してみてください。


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The Author

中尾 浩之

中尾 浩之

1986年生まれの長崎県出身及び在住。理学療法士でブロガー。現在はフリーランスとして活動しています。詳細はコチラ
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