“硬い足”と“柔らかい足”を一言で
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硬い足:内側縦アーチが高く、軽度内反(回外)で締まりが出せる足。荷重期に**剛性(スタビリティ)**を確保できる。
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柔らかい足:内側縦アーチが低い扁平足(過剰回内)。荷重期に**緩み(ルーズ)**が残りやすい。
ポイント:歩行では
接地直後=“柔らかく”衝撃吸収 → 直ちに“硬く”剛性化 → 蹴り出しで再び“柔らかく”
に切り替わるのが正常。
正常のCOP(足圧中心)と過剰回内
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正常:踵外側で接地→外縁→母趾で離床。母趾MTPは終末伸展=締まりの位置で推進力を出す。
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過剰回内:接地直後から内側へ落ち、中趾〜示趾で抜けがち。足部が緩んだまま荷重→足部障害+上流の不安定性へ。
“硬い足”がコアを上げる理由(運動連鎖)
足部が荷重で締まる→下肢軸が安定→骨盤帯の不要な代償(弛緩姿勢)が減る→腹腔内圧が乗りやすくなる。
逆に柔らかい足=過剰回内は、下肢がねじれてスウェイバックを誘発しやすく、
結果として
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腰:椎間関節障害
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膝:膝蓋大腿関節症/内側半月板ストレス
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肩:腱板機能不全
…などのリスクを押し上げます。
「コア活性化」と「減衰」を分ける日常動作
著者の提案を臨床向けに要約:
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コアが“減る”動き
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いわゆる**腹筋(反動なしで丸める)**だけに偏る
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股関節内旋(ニーイン)で立ち上がる
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コアが“上がる”動き
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脚を先に素早く上げて反動→上体を起こす(リズムと張力で腹腔圧を立ち上げる)
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股関節外旋(ニーアウト)で立ち上がる(足部外縁→母趾のラインを作る)
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重要:まず“使い方”を変えてコアを“点火”し、
不足する筋力は後から目的的なコアトレで補う。
すぐ使える“足→コアON”ドリル(安全版)
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ショートフット(軽)
立位で母趾の付け根を保ちつつ、中足部をそっと短く(つかみ込みは禁止)。5秒×10回。 -
ニーアウト立ち上がり
椅子→足幅腰幅、股関節外旋を意識して立ち上がる。膝と母趾の向きを合わせる。8〜12回×2セット。 -
母趾で抜ける歩行
踵外側→外縁→母趾MTP終末伸展で離床を感じる練習。通勤の5分だけでもOK。 -
足背の硬さ取り(壁カーフ)
過剰回内が強い人は背屈制限が隠れていること多し。30–60秒静的×2。
※痛みが出る場合は中止し、評価を見直してください。
よくある勘違いと注意
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扁平足=悪ではない:切り替えられない扁平足が問題。
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足だけ揉んでも変わらない:使い方(荷重線・COP)と股関節外旋コントロールまで一体で。
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全部“固めれば良い”ではない:接地と離床では必ず柔らかさに戻す。硬さは荷重中に出すもの。
まとめ
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コアを上げる近道は足の剛性の“タイミング”。
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外縁→母趾のライン、ニーアウト立ち上がりで日常からコアを“点火”。
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その上で不足筋力はコアトレで補強——順番を間違えないのがコツ。
よくある質問(Q&A)
Q1. 扁平足でもコアは上げられますか?
A. はい。ショートフット+外縁→母趾のCOP練習で“締まる瞬間”を作れます。必要ならインソールも検討。
Q2. まず何をやればいい?
A. 今日からニーアウト立ち上がりと母趾で抜ける歩行。体感が変われば次にショートフット。
Q3. 従来の体幹トレは無駄?
A. 無駄ではありません。ただし**先に“足でコアを点火”**してから行うと効きが段違い。
Q4. 反動を使う腹筋は腰に悪くない?
A. 痛みゼロ・反動は小さく・回数少なくが前提。腰痛がある方は専門家の指導下で。
Q5. どれくらいで実感できますか?
A. 直後に踏ん張りやすさを感じる人が多いです。1–2週間で歩行の抜けが変わることが多いです(個人差あり)。
最終更新:2025-10-08