寝違えの原因と治し方の考察

寝違えは何が起きている?

  • 多くは首そのものの筋損傷だけでなく、肩甲骨の“つり下がり”(下制・下方回旋)で腕神経叢が軽く牽引され、首の回旋や屈伸で神経まわりがつっぱる→痛み・可動域制限、という流れがよく見られます。

  • とくに広背筋・大円筋の過緊張、僧帽筋上部の低緊張(なで肩傾向)が重なると、牽引ストレスが高まりやすいです。

  • これはよくあるパターンで、すべての寝違えが同一機序とは限りません(椎間関節炎や筋膜痛が主体のケースもあります)。

まず確認:あなたの痛みは“牽引タイプ”?

  1. 痛む側の脇に手を差し入れて肩甲骨をそっと持ち上げる(下から支えるイメージ)。

  2. そのまま痛い方向へゆっくり首を回す
    → 痛みが軽くなる/動きが増えるなら、腕神経叢の牽引ストレスが関与している可能性が高め。


即効セルフケア(3ステップ)

※すべて痛みのない範囲で。1セット20秒前後、1〜3セット/日を目安に。

①脇の下をゆるめる(広背筋・大円筋)

  • 痛む側の脇の下全体を“やさしく”揉む・押して離すを繰り返す。

  • 目的:肩甲骨の下方回旋/下制を軽減→神経の牽引を減らす。
    強揉みはNG(かえって防御性緊張を招きます)。

②広背筋のリラクゼーション(等尺収縮→弛緩)

  • 痛む側の手のひらを腰背部中央に軽く当て、肘を後ろに引く力を20秒

  • 力を抜き5〜10秒休む→2〜3回。

  • 目的:収縮後弛緩で広背筋の張りを落とす。

③僧帽筋上部の“目覚まし”(低緊張の底上げ)

  • 肩関節90°屈曲・肘60°屈曲で、肘を後方へ引く力を20秒(肩甲骨を軽くすくめる意識)。

  • 2〜3回。

  • 目的:肩甲骨の下制姿勢をリセットし、首の牽引ストレスを減らす。


併せてやると良いこと

  • 温める:入浴や蒸しタオルで肩〜脇まわりを保温。

  • 寝具調整:枕はやや高めで首を中間位に。仰向けで痛ければ痛い側を上にして側臥位。

  • 当日〜翌日振り向き・大きなストレッチを避け、小さく・回数多めの可動をこまめに。

やってはいけない

  • 首そのものの強いマッサージ/強ストレッチ

  • 痛い方向への勢いある回旋、反復のポキポキ

  • 長時間のうつ伏せスマホ/ノートPC姿勢


受診の目安(レッドフラッグ)

  • 発熱、強い頭痛・めまい、手の脱力・しびれが広範に進行、交通外傷直後、痛みが日増しに悪化1週間で改善実感ゼロ
    → 早めに整形外科/脳神経内科へ。


よくある質問(Q&A)

Q. 何日で良くなりますか?
A. 軽症は2〜3日で大きく軽快、中等症は1週間ほど。朝方が重く夕方に楽になる波はよくあります。

Q. 冷やす?温める?
A. ひどく“寝違えた直後”のズキッとした痛みが強い1〜2日は冷却も可。その後は温めが基本。

Q. 整体や揉みほぐしは?
A. 強揉みで首を直接ガシガシは避けて。脇〜肩甲帯のやさしいアプローチや、姿勢・肩甲骨の再学習を選びましょう。

Q. 市販薬は?
A. 一時的な痛みには一般的な鎮痛薬消炎貼付が役立つことも。既往症や併用薬がある方は薬剤師/医師に相談を。


まとめ

  • 寝違えは肩甲帯の位置異常→神経の軽い牽引が関わることが多い。

  • 脇をゆるめる→広背筋を弛緩→僧帽上部を起こすの3段で、首を直接いじめないのがコツ。

  • レッドフラッグに当てはまるときは躊躇なく受診を。


最終更新:2025-10-08