有痛性分裂膝蓋骨の概要
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分裂膝蓋骨(二分膝蓋骨)は、膝蓋骨の二次骨化中心の癒合不全による発生学的(先天的というより発達的)変異。多くは無症候で偶発的にX線で見つかる。
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痛みを伴う場合を有痛性分裂膝蓋骨と呼び、成長期(とくに10代)の跳躍系スポーツで発症しやすい。
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好発部位は外側上極(superolateral)で、外側広筋・外側膝蓋支帯・TFL/ITBによる牽引ストレスが関与。
単純X線写真
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X線:分裂片の辺縁が平滑・皮質化していれば古くからの癒合不全を示唆。
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骨折との鑑別:骨折は鋭い不整縁、周囲骨髄浮腫(MRI)、外傷歴が手掛かり。
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MRI:症候性では分裂線(線維軟骨性結合)周囲の浮腫が出やすい。
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よく似る疾患:Sinding–Larsen–Johansson病(下極の骨端症)、膝蓋腱障害(ジャンパー膝)、**膝蓋骨スリーブ骨折(小児)**など。
外側上方にストレスが加わる原因
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外側組織のタイトネス:
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外側広筋(VL)、大腿筋膜張筋(TFL)/腸脛靭帯(ITB)、外側膝蓋支帯(LPR)
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動的ニーイン(膝内反・内旋):着地や切り返しで膝蓋骨が外側へ牽引され、分裂部の離開ストレスが増大。
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膝関節伸展モーメントの増大:
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屈曲位荷重+骨盤後傾+体幹後方偏位(COM後方)+COP後方で大腿四頭筋牽引が増す → 分裂部に牽引ストレス。
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危険因子(外側上極タイプ)
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膝蓋骨外側組織のタイト
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膝関節伸展モーメントの増大習慣(歩行・着地フォーム)
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動的ニーイン(股内旋・内転/膝内反)
最終更新:2025-10-07



