足趾関節の構造と関節可動域の測定方法

足趾関節の構造と関節可動域について解説していきます。

足趾関節の概要

足趾は手指と同様の関節構造で、いくつもの関節が連なって足先の微妙な動きを可能としています。足趾をまとめて動かす筋肉と単独で動かす筋肉が存在します。

中足骨・趾骨|各部位の名称

母趾関節の関節可動域と測定方法

運動方向 参考角度 基本軸 移動軸 参考図
屈曲(MTP) 35 第1中足骨 第1基節骨 母趾MTP関節屈曲・伸展
伸展(MTP) 60
屈曲(IP) 60 第1基節骨 第1末節骨 母趾IP関節屈曲・伸展
伸展(IP) 0

足趾関節の関節可動域と測定方法

運動方向 参考角度 基本軸 移動軸 参考図
屈曲(MTP) 35 第2-5中足骨 第2-5基節骨 足趾MTP関節屈曲・伸展
伸展(MTP) 40
屈曲(PIP) 35 第2-5基節骨 第2-5中節骨 足趾PIP関節屈曲・伸展
伸展(PIP) 0
屈曲(DIP) 50 第2-5中節骨 第2-5末節骨 足趾DIP関節屈曲・伸展
伸展(DIP) 0

足趾関節の動きに作用する筋肉(貢献度順)

方向 筋肉
屈曲 長母趾屈筋、長趾屈筋、短母趾屈筋、短趾屈筋、足底方形筋
伸展 長母趾伸筋、長趾伸筋、短趾伸筋、短母趾伸筋
外転 母趾外転筋、小趾外転筋、背側骨間筋
内転 母趾内転筋、小趾対立筋、虫様筋、底側骨間筋

足趾関節周囲の靱帯

足趾の関節はすべて関節包で覆われており、そこに趾背腱膜や側副靭帯などによって補強されています。

1.足趾関節の靱帯(背面)
足趾の深層靱帯|側副靭帯
 2.足趾関節の靱帯(裏面)
足趾足底の靱帯
靱帯 機能
足底腱膜 足底の血管や神経の保護、歩行時のスプリング
長足底靱帯 縦足趾の維持,足底靱帯の深部に位置
浅横足靱帯 各中足骨を連結して補強
深横足靱帯 各中足骨を連結して補強
底側靱帯 関節包の足底面を補強
足趾の側副靭帯 各趾骨の連結,関節包の補強

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The Author

中尾 浩之

中尾 浩之

1986年生まれの長崎県出身及び在住。理学療法士でブロガー。現在は整形外科クリニックで働いています。詳細はコチラ
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