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アキレス腱断裂のリハビリ治療


アキレス腱断裂のリハビリ治療に関する目次は以下になります。

アキレス腱断裂の概要

アキレス腱( Achilles tendon)は下腿三頭筋(腓腹筋,ヒラメ筋)の腱であり、長さは15㎝ほどで人体で最も強く、最大の腱になります。

アキレス腱が断裂すると、ふくらはぎへ強い衝撃を感じるとともに痛みが生じ、足趾で立つことが困難となります。

断裂の際には弾けるような音がし、断裂部分では凹を触診できます。医師は下腿の診察に加え、MRI、レントゲン、超音波検査を用いて診断します。

アキレス腱断裂

アキレス腱断裂の好発部位は、アキレス腱の血流が乏しい部位(踵骨に付着する部位より4-6㎝近位)に多く発生します。

また、中年のスポーツマンでは、不十分な準備運動でスポーツをした際に発生しやすいとされています。

アキレス腱の脆弱部位

リスクと合併症

アキレス腱に部分断裂が生じた場合、そのまま放置すると数週間後には完全に断裂してしまいます。

また、部分断裂を起こした際に適切な治療が行われないと、断裂周囲に瘢痕組織が形成され、慢性的な痛みが生じる場合もあります。

断裂した場合は、強固な縫合手術法を選択したうえで早期の荷重と可動域運動を開始することにより、スポーツ復帰が可能となります。

近年では、患者の年齢や生活状況を考慮して、保存療法を適応する場合も多くなってきています。

しかしながら、アキレス腱は再断裂の発生率が高く、ギプス除去後の比較的早期に再断裂が発生しやすいです。

手術療法と保存療法の違いについて、以下の表にまとめています。

  手術療法 保存療法
固定期間 4~8週間 6~10週間
スポーツ復帰 6~9カ月 7~9カ月
再断裂 10%未満 20%未満
費用 高い 安い
その他 神経損傷や感染などの合併症リスクあり 手術による合併症リスクなし

ギプス固定中のリハビリテーション

アキレス腱断裂では、受傷や固定によって局所の循環障害が生じやすく、下腿の浮腫によって拘縮を加速させます。

そのため、患部外トレーニングや患側下肢挙上保持を積極的に実施し、末梢循環の改善に努める必要があります。

具体的には、足趾の自動運動(タオルギャザーなど)や、部分荷重が可能であれば、エアロバイクによる下肢の運動を図ります。

ギプス除去後のリハビリテーション

ギプス除去後は足関節の運動制限(とくに背屈)が起こっていますので、耐久性について医師に確認しながら、適切な負荷で伸張性を高めていきます。

ギプス除去後も過剰に安静を保ち続けると、不動化による血流障害によりさらなる腱や靱帯の弱化を招くおそれもあります。

なので、できる限りに筋活動を伴った関節運動を行い、筋血流の増加による関節周囲組織の修復促進を図ります。

負荷量の目安としては、筋痛が起こらない範囲とし、翌日まで疲労が残るような運動は控えるようにお願いします。

具体的には、ギプス除去後は自動運動での足関節底背屈を実施し、装具除去後はチューブエクササイズにて低負荷の運動を実施していきます。

荷重トレーニングでは、まずは立位にてキャスター付きボードを患側下肢で前後に移動させる練習から開始します。

足関節をコントロールしながら荷重をかけられる状態になり、腱の強度も十分と判断されたら、最終的にスクワットや踵上げが全荷重で行えるレベルを目指します。

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アキレス腱断裂のスポーツ復帰の目安

手術療法か保存療法かによって治癒に要する期間やスポーツ復帰時期の目安は異なります。

しかしながら、本格的なスポーツ復帰を目指す場合は手術が適用されますので、目安とされる期間は術後6ヶ月程度といえます。

ギプス除去後(8週以降)は水泳などの体重をかけない運動を始めることができるので、水中でのトレーニングを開始することができます。

そこから徐々にアキレス腱への負荷がかかるトレーニングや復帰種目の特異動作を実施し、半年後のスポーツ復帰を目指していきます。

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The Author

中尾 浩之

中尾 浩之

1986年生まれの長崎県出身及び在住。理学療法士でブロガー。現在はフリーランスとして活動しています。詳細はコチラ
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