トリガーポイント治療の方法と効果について解説していきます。
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トリガーポイントの概要
トリガーポイント(Triger Point:TrP)は索状硬結と呼ばれる爪楊枝ほどの塊が筋肉の中に限局して出現した状態を指します。
疼痛の原因がTrPであるなら、圧迫することで普段感じている痛みに類似した症状が再現できます。
これを「痛みの引き金(トリガー)を弾く」という意味からトリガーポイントと名付けられました。
引用元: トリガーポイントと筋筋膜療法マニュアル |
トリガーポイントの治療法
TrPの代表的な治療法として、トリガーポイント注射や鍼治療、徒手圧迫による漸増加圧法などがあります。
漸増加圧法とは、TrPを100〜800gの力で30〜120秒ほど圧迫し、抵抗が消失するのを感じたら、そこから更に中心に向かって圧を加えていきます。
また抵抗が感じられる部位まで達したら、その位置で同様に圧迫を加えながらしばらく止めます。
この作業を繰り返していき、それ以上の効果が認められない位置まで実施していく方法になります。
TrPに関しては、筋肉をストリッピングさせていきながら探していき、発見する度にリリースしていきます。
”【ストリッピングとは】マッサージの一種であり、筋肉の付着点から付着点まで筋線維の方向に沿って圧をかけながら指を移動させるテクニック |
筋肉の圧痛点と関連痛領域
各筋肉にはトリガーポイントが発生しやすい場所があり、その部位によって関連痛領域を引き起こします。
例えば、咬筋はTrPが現れやすい場所として知られており、筋肉全体の中で1位または2位にランクインするともいわれています。
咬筋のTrPは顎関節症の原因として最も多く、①口を開けようとすると顎が痛む、②口を開けづらい、③顎の関節から音が鳴るなどが生じます。
筋線維の約37%は深筋膜に入り込んでいることから、筋肉に問題が起きると深筋膜を通じて全身の問題に波及することになります。
筋肉と深筋膜の問題については区別して考えることが難しいため、トリガーポイント治療と合わせて筋膜治療(筋膜マニピュレーションなど)についても勉強しておくとより効果的な治療が提供できるはずです。