不良姿勢の代表である「カイホロードシス」の原因と修正方法について、わかりやすく解説していきます。
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カイホロードシスとは
カイホロードシスは、①腰椎前弯の増強(骨盤前傾)、②胸椎後弯の増強(頭部前方位)、③下部体幹の前方変位となっている姿勢をいいます。
よく見られる原因としては、不良姿勢の持続や低身長、肥満、妊婦、腹筋群が弱化している女性に多い傾向にあります。
腰痛との関係
カイホロードシスは立位で腰椎が伸展するため、長時間の立位では椎間関節に疲労が蓄積して椎間関節障害を起こしやすくなります。
椎間関節に炎症が生じると腰痛が発生し、さらに治癒過程で関節包が縮小して関節拘縮を招いてしまうことも多いです。
骨盤が前傾しており、そこに腰椎伸展が加わると剪断力が強まり、前縦靭帯が受け止めきれなくなると腰椎変性すべり症を引き起こします。
カイホロードシスの治し方
カイホロードシスは骨盤後傾(腰椎屈曲)が出にくくなっているので、まずは腰椎の屈曲モビリティを引き出すことが重要です。
腰仙椎の椎間関節に拘縮がある場合は、徒手的にモビライゼーションを加え、腰部伸筋群の拘縮がある場合は、マッサージやストレッチングを実施します。
腰部伸筋群のストレッチ方法としては、背臥位にて両手で大腿の裏に手を回し、尾骨が床から浮き上がるように腰部だけを伸張していきます。
股関節屈曲のモビリティが高いケースでは、股関節だけが屈曲するのみとなってしまうので、必ず腰椎屈曲が出ているかを確認しながら行ってください。
次いで、腹筋群や大殿筋を収縮させて骨盤後傾が行えるように、背臥位にて両膝を屈曲し、腰の下に両手の平を置きます。
その両手を腰で押し付けるように意識しながら、骨盤を後傾させて、最低5秒間は保持するようにして運動を反復していきます。
カイホロードシスは胸椎後弯の増強によって、胸部脊柱起立筋が延長・弱化しているため、胸椎伸展のモビリティが引き出せるように運動も行ってください。