副腎(adrenal gland)は、腹腔上方の深部にて、腎臓の上に乗っかるような形で位置しています。
左右に1つずつあり、第12肋骨後方の真下に存在しています。
右腎臓の上部には肝臓があるため、右腎臓は左腎臓よりも1〜2センチほど低い位置にあります。
それに伴って、腎臓の上に存在する副腎も同様に右側のほうが低くくなり、左腎臓のほうが位置が高くなっています。
腎臓の上に位置することから副腎という名前が付けられましたが、腎臓と直接的な関係はなく、ホルモンを生成する内分泌系として機能します。
副腎の役割は、皮質にてステロイドホルモンを分泌することと、髄質にてアドレナリンを分泌することです。
ステロイドは強力な痛み止めとしても使用されるホルモンで、抗炎症作用や免疫抑制作用、抗アレルギー作用を持っています。
アドレナリンは交感神経を高める作用があり、これは動物が闘う又は逃げるために身体を最適化するように働きます。
左副腎は半月状の形状をしており、右副腎は三角形にちかい形状をしています。
左右の副腎ともに幅が3〜5㎝、厚さは6㎜程度であり、重さはわずかに5グラムほどしかありません。
最近は副腎疲労(アドレナル・ファティーグ)という症状が提唱されており、これは副腎の機能低下を意味しています。
副腎疲労を起こすと、慢性的に疲れを感じたり、関節が痛んだり、アレルギー症状が悪化したりなど様々の症状をきたします。
他にも上記のような症状が出現しますが、これらは副腎疲労でステロイドやアドレナリンが分泌されにくくなったことが原因で起こります。
副腎疲労についての著書を何冊も出版している本間先生は、副腎の機能回復のために以下の7つを提唱しています。
副腎の機能低下を検査するためには、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)とコルチゾールの値を参考にします。
日内変動がみられるため、通常は早朝空腹時に安静にした状態で血液を採取して数値を確かめます。
現在、副腎疲労は病的な数字までにはいかない機能低下を指していますので、病院で指摘されることも少ないです。
そのため、正常の範囲内であったとしても値がどれほどかを確認し、先ほどの症状と照らし合わせながら見ることが大切です。