要約
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多くの例で、膝蓋大腿関節(PF関節)から問題が始まり、やがて大腿脛骨関節(FT関節)の内側変性へ波及します。
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起点になりやすいのは膝蓋骨の外側偏位+外側組織の硬さと、内側広筋(VMO)の機能不全。
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その結果、歩行時に**ラテラルスラスト(膝の外側揺れ)**が生じ、O脚方向の内側荷重が強まり、**変形性膝関節症(KOA)**に進展します。
レントゲンで何が起きている?
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スカイライン像(膝蓋骨軸位):膝蓋骨が外側へ偏位/傾斜。→ PF関節の外側コンフリクトが起きやすい。
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側面像:膝蓋骨と大腿骨滑車の関節裂隙が狭小、膝蓋骨の骨硬化・肥厚、パテラセッティングで軋轢音。
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正面像:PF関節症の段階では目立つ所見が乏しいことも多い(FT関節の変形がまだ軽い)。
PF関節症 → KOAへ進む道筋
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外側広筋優位+外側膝蓋支帯の短縮
→ 膝蓋骨が外側へ引かれる/内側広筋(VMO)は働きにくい。 -
膝蓋下脂肪体の“逃げ場”が減る
→ 摩擦・炎症で痛み/滑走不全。 -
VMOのタイミング低下
→ 歩行でラテラルスラスト(膝が外へブレる)。 -
外側ブレ=内反モーメント増大
→ FT関節内側の軟骨・骨に慢性荷重 → O脚方向に進行 → KOA。
一度変形したFT関節は原状回復が困難。PF段階での介入が予防のカギです。
介入(PF段階でやるべきこと)
1)外側拘縮を解く
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外側膝蓋支帯ストレッチ/モビライゼーション
膝伸展位で膝蓋骨を内側・尾側へソフトに誘導。 -
外側広筋・腸脛靭帯の軟部組織リリース。
2)膝蓋下脂肪体の“通り道”を作る
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膝蓋骨を軽く尾側へ押さえ、裏へ脂肪体を誘導(痛み0–3/10で)。
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その後に他動~自動の屈伸で滑走を再学習。
3)VMO(内側広筋斜走線維)の“タイミング”を戻す
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素早い小振幅のパテラセッティング(クイックセット)
10–15回×3セット、テンポ良く/痛みの出ない可動域で。 -
末期伸展域の膝伸展(TKE)、足尖外旋をわずかに入れてVMO狙い。
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歩行ドリル:接地直後に膝が外へ逃げないよう股関節外転・外旋筋と同期。
4)荷重線と足部の調整(必要に応じて)
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内側縦アーチ・後足部アライメントの補正(テーピングやインソール)。
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体重管理、階段・坂道の減量負荷戦略。
介入順序:外側を緩める → 脂肪体の滑走確保 → VMOの促通 → 歩行で統合。
よくある質問(Q&A)
Q1:半月板や軟骨が削れたから痛いのですか?
A:痛みは多くが滑膜や脂肪体の刺激に由来。PF段階では組織の滑走不全を解くと痛みが軽減しやすいです。
Q2:筋トレはスクワットで十分?
A:PF段階ではVMOの素早い立ち上がりが肝。まずはクイックなパテラセッティング→TKEを優先し、フォームを保てる範囲でスクワットへ。
Q3:膝蓋骨は自分で動かしてもいい?
A:強圧は禁物。痛みが出ない軽圧で、方向は内側・尾側が基本。怖さがある方は専門家のもとで。
Q4:どれくらいで変化が出ますか?
A:個人差はありますが、2~4週で軋轢感や歩行時のブレが軽くなる例が多いです(適切な頻度・負荷管理が前提)。
Q5:水(関節液)が溜まっている時は?
A:炎症コントロールを最優先。腫脹が強いとVMOは入りにくいため、医師の指示下で安静・冷却・圧迫・挙上を併用します。
最終更新:2025-10-08




