烏口肩峰靱帯(coraco-acromiall ligament)

この記事では、烏口肩峰靱帯(coraco-acromiall ligament:CAL)について解説していきます。

烏口肩峰靱帯の概要

烏口肩峰靱帯は名前の通りに烏口突起と肩峰を繋げる靱帯であり、同じ肩甲骨の骨部同士を繋げる珍しい靱帯になります。

運動に伴う緊張の変化はなく、通常の靱帯が果たす制動効果はありません。

役割としては、挙上に伴う骨頭の上昇防止と、棘上筋の作用方向をより求心位に向けるための滑車機能があります。

基本データ

項目

内容

起始 烏口突起の上外側面
停止 肩峰の前面
緊張肢位
弛緩肢位

関連する疾患

  • 肩峰下インピンジメント
  • 肩峰下滑液包炎
  • 腱板炎
  • 腱板損傷 etc.

肩峰下インピンジメント

烏口肩峰靭帯と腱板の間には肩峰下滑液包が広がっており、肩峰下インピンジメントによる摩擦を緩和しています。

烏口肩峰靭帯の肥厚や上腕骨頭の上方変位などが原因で衝突が強くなると、腱板炎や腱板損傷、肩峰下滑液包炎などを引き起こします。

靱帯に炎症が起きると組織の縮小や肥厚が起こりますが、


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The Author

中尾 浩之

中尾 浩之

1986年生まれの長崎県出身及び在住。理学療法士でブロガー。現在は整形外科クリニックで働いています。詳細はコチラ
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