聞くだけで自律神経が整えられるという話題の本ですが、売れに売れまくって50万部を突破しました。
しかも、CDを聴いた95%が効果を実感しているそうです。
著者は順天堂大学教授の小林弘幸氏で、音楽は大矢たけはる氏が担当しています。
今回、本当に効果があるのか調べるために実践してみることにしました。
自律神経の概要
自律神経とは、心臓や腸、胃、血管などの臓器をコントロールする神経です。
交感神経と副交感神経に分類でき、二つが相互にバランスをとりながら身体の状態を整えています。
交感神経 | 血管を収縮して心拍数や血圧を上げる。過度な優位状態では、血流が悪くなり、免疫力も低下してしまい、病気などのトラブルに見舞われやすい。 |
副交感神経 | 血管を拡張して心拍数や血圧を下げる。過度な優位状態では、注意力散漫で不注意なミスなどを起こしやすく、うつ病に陥りやすい。 |
交感神経も副交感神経もよく働いている状態がいい
この本を読むまで知らなかったのですが、交感神経と副交感神経は、両方とも高いレベルでバランスよくキープされている状態がベストなんだそうです。
反対に両方ともが働きの悪い状態では、とても疲れやすく、やる気が出ずにぐったりとしてしまう傾向にあるそうです。
バランスは大切ですが、よく働くことも大切なんですね。
CDの効果がある疾患
自律神経のバランスの崩れは「自律神経失調症」と呼ばれ、様々な不調の原因を引き起こします。
詳細についてはWikipediaを参照してほしいのですが、人体にとって非常に大切な神経であることを理解してもらえたらと思います。
自律神経失調症が引き起こす代表的な症状は、頭痛、肩こり、不眠、疲労、食欲不振、更年期障害などがあります。
しかしながら、CDを聴くだけでこれらの症状が改善するとはにわかには信じがたいです。
Amazonのレビューは絶賛の嵐
さすがは50万部のベストセラーだけあって、アマゾンのレビューも90件ほどついてますね。その中の一部を紹介したいと思います。
”私はここ数年睡眠障害で悩んでいました。リラクゼーション音楽やら、環境ミュージックやら、色々と試してみましたものの、全部ダメ。ところが、このCDはすごく合いました。睡眠不足が続くと頭痛がして横になってもズキズキするのですが、このCDを聞いているといつの間にか治まります。(50代女性) |
”どの曲もとても感じがよく、必ず寝る前に聞いています。購入して1週間ですが、睡眠に質が激変したようです。朝、疲れがとれスッキリしているので、毎日が、とても充実したものに変わっています。(53代男性) |
効果は人によってバラつきがあるようですが、もしも合うようなら儲けもんって感じですかね。
治療室のBGMなんかには最適かと思われます。
実際に聴いてみた感想
メロディーラインもよくできており、非常に聴きやすいインストって感じです。
効果については、私には正直よくわかりませんでした。
小林教授は、このCDはヒーリング音楽とは違い、医学的根拠をもとに作られていることを主張しています。
しかしながら、ほとんど根拠と呼べるような資料は紹介されておらず、ちょっと怪しい気もします。
おわりに
音楽に好き嫌いがあるように、すべての人の自律神経を整えることができる音楽なんて存在しないと思います。
結局は、自分が聴いて落ち着くことができる曲や、やる気が出るような曲を聴くのが一番ではないでしょうか。
その時の気分で聴きたい音楽が変わるように、人間というのは無意識に欲している音楽を選択しています。
なので、この本を買ってCDを聴くよりも、スマホで好きな音楽を持ち歩くほうが効果はあるのではないでしょうかね。