鼡径部の痛みの原因
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よくある所見:立位や歩行で**股関節が外旋位(膝が外向き)**になりやすい人に鼡径部痛が目立つ。
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背景:変形性股関節症などで後方組織(深層外旋筋群など)が短縮 → 骨頭が前方へ偏位しやすく、**前方組織(前関節包・腸骨大腿靱帯・腸恥滑液包・腸腰筋)**に負荷・疼痛が出やすい。
痛みが出るメカニズム
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後方組織の短縮
→ 前方組織の弛み・骨頭の前方・前上方偏位 → 前面構造に機械的刺激。 -
前方部の炎症・癒着
腸恥滑液包/腸腰筋腱周囲で癒着が生じやすい(縫工筋・恥骨筋・腸腰筋が交差する部位)。 -
可動域連鎖
股関節伸展制限 → **大殿筋・中殿筋(後部線維)**が働きにくい → 内転筋過活動で代償 → 外転可動域の低下・痛み持続。
触診・評価のヒント(簡易)
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疼痛誘発肢位:股関節外旋・伸展・内転で鼡径部が痛むと前方ストレス型を疑う。
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骨頭の前方感:仰臥位で軽度屈曲・内転・内旋へ誘導すると前方の張り/痛みが軽減しやすい。
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筋の状態:殿筋群の萎縮、内転筋の過緊張、腸腰筋のスティフネスを併せて確認。
介入(順序が大事)
① 後方組織のモビライゼーション
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肢位:軽度屈曲・内転・内旋。
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意図:骨頭を外下方(後外下方)へ誘導して後方関節包・外旋筋群をストレッチ。
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前方癒着が強い場合:鼠径靭帯直下・縫工筋鞘内側から腸腰筋筋膜に穏やかな摩擦法で滑走を改善。
② 伸展可動域と殿筋の再獲得
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腸腰筋の伸張(過度な腰椎前弯は避ける)→ 大殿筋・中殿筋後部線維の促通。
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例:ブリッジ/ヒップヒンジ(骨盤中間位)→ サイドライイングでのヒップアブダクション。
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同時に:内転筋は穏やかにストレッチして過活動を抑制。
③ 自主トレの注意
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痛みが残る**前方ストレス肢位(強い外旋・伸展・内転の端位)**は初期は回避。
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立位・歩行で膝を正面へ、過度なつま先外を減らす。
まとめ
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後方が硬い → 骨頭は前へ逃げる → 前方が痛むという流れが典型。
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介入は後方を緩めて滑りを回復→ 殿筋を働かせて前方ストレスを減らす→ 内転筋の過活動を下げる、の順が効率的。
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可動性(柔軟性)と安定性(筋機能)を両輪で整えることが再発予防の鍵。
よくある質問(Q&A)
Q1:腸腰筋ストレッチだけでは治りませんか?
A: 一時的に楽でも、後方関節包や外旋筋の短縮が残ると骨頭前方化は続きます。後方のモビリティ改善+殿筋強化をセットで。
Q2:歩くと鼡径部が刺すように痛みます。運動は中止?
A: 鋭い痛み・夜間痛・腫脹があれば中止して医療機関へ。軽度の張り程度なら痛み0–3/10の範囲で可動性訓練と殿筋トレを継続。
Q3:股関節を“はめる感覚”はどう作る?
A: 軽屈曲・内転・内旋での後外下方誘導→ その位置で殿筋を軽く入れる練習が有効。日常ではつま先正面・歩幅やや小さめから再学習。
Q4:どれくらいで変化が出る?
A: 個人差はありますが、2–4週間の継続で端位痛の減少・歩行時の安定感を感じる例が多いです。
最終更新:2025-10-07

