ストレートネック(頭部前方位)の原因と治し方

ストレートネックとは

  • 定義:本来ゆるやかな頸椎前弯が弱まり、首のカーブが真っ直ぐ化した状態。

  • 主因:長時間の前屈み姿勢 → 胸椎過後弯(猫背) → 頭部前方位。

  • 力学:頸椎中下部は屈曲上部は過伸展。顎が前に突き出やすい。

どこが硬くなる/弱くなる?

  • 硬くなる:後頭下筋群(上位頸椎を反らす)、上部僧帽筋、肩甲挙筋、小胸筋、広背筋の一部。

  • 弱くなる:舌骨下筋群(上位頸椎の屈曲=“顎引き”)、頸深層屈筋群、下部僧帽筋・前鋸筋(姿勢保持)。

自分でできる“簡易チェック”

  • 壁立ちテスト:後頭が壁につきにくい/つけると顎が上がる → 上位頸椎過伸展のサイン。

  • 座位前屈み試験:PC作業時、無意識に顎が前へ出る・肩がすくむ → 胸椎過後弯+頭部前方位の癖。


改善プログラム(痛み0–3/10の範囲で)

1)頸椎中下部の前弯づくり(タオルモビリティ)

  1. フェイスタオルを後頸部にかけ、両端を前下方へ軽く引く。

  2. 胸をやや持ち上げ、頸椎中下部を伸展して“やさしい前弯”を作る。
    目安:5–8呼吸×2セット/日

2)上位頸椎の屈曲化(顎引き=舌骨下筋トレ)

  1. 上の姿位を保ったまま、顎を喉へ“軽く”引き込む(うなずき微小)。

  2. 後頭部を後ろへスライドさせる意識。肩はすくめない。
    5秒保持×8–10回×2セット/日

3)胸椎過後弯のリセット(伸展モビリティ)

  • 椅子胸椎伸展:背もたれ上端を胸椎に当て、両手バンザイで胸を前上方へ。

  • フォームローラー胸椎伸展(あれば):肩甲骨間を中心に小振幅で。
    各30–45秒×3セット/日

4)前側の短縮を解く(ストレッチ)

  • 小胸筋:ドア枠で肘90°、体幹を前へスライド。

  • 広背筋:台に前腕を置き、お尻を後ろへ引いて脇〜体側を伸ばす。
    各20–30秒×2–3回

5)姿勢環境の最適化(再発予防の“本丸”)

  • 画面上端=目線水平、モニターは顔から50–70cm

  • 座面は骨盤が軽く前傾しやすい高さへ(座布団やタオルで微調整)。

  • 45–60分ごとに立って胸椎伸展+顎引きを数回。

  • ノートPC単体はNG:外付けキーボード+台で画面高を上げる。

後頭下筋群に持続的な負荷がかかる

※ビリッと走る痛み、手のしびれ、力が入りにくい、夜間痛が続く場合は医療機関へ。


よくある質問(Q&A)

Q1:マッサージだけで治りますか?
A:一時的には楽になりますが、胸椎・頸椎の配列舌骨下筋/頸深層屈筋の再教育がなければ再発しやすいです。

Q2:顎引きで首前が疲れます。やり方は合ってる?
A:力み過ぎが多いです。**“小さくうなずく”**イメージで5秒。肩に力が入るなら軽く中止→呼吸整えて再開。

Q3:枕は高い/低いどっち?
A:仰向けで顎が軽く引けて後頭部と肩甲骨が安定する高さ。高過ぎは上位頸椎屈曲、低過ぎは過伸展を招きます。

Q4:どのくらいで変化が出る?
A:毎日5–10分を2–3週間で、首肩の張りや頭の位置感覚が変わり始める方が多いです。


最終更新:2025-10-07