心臓の位置と関連痛領域について図で解説

心臓の概要

心臓の場所

  • 位置:胸骨の後ろ、左右肺の間(中縦隔)。胸骨・肋骨に守られる。

  • 大きさ:こぶし大。男280–340g、女230–280g程度。

  • 役割:血液を送るポンプ

  • 血液の流れ:①大静脈→②右心房→③右心室→④肺動脈→⑤肺→⑥肺静脈→⑦左心房→⑧左心室→⑨大動脈。

    • ※肺動脈=静脈血、肺静脈=動脈血を運ぶ点に注意。

  • 関連痛左胸〜左肩・上腕〜前腕内側、背面は左上背部に出やすい。

  • 神経:交感(T1–T4/5)+迷走神経、心膜知覚は横隔神経(C3–5)

血液の流れ

心臓の前方


詳しく:関連痛が左に出やすい理由

心臓の関連痛領域

心臓はやや左寄りに位置し、交感神経の節髄レベル(T1–T4/5)と横隔神経(C3–5)由来の知覚が体性神経の皮膚知覚と“混線”しやすい(内臓‐体性反射)。
そのため左胸〜左腕、左上背部
へ“肩こり様・締めつけ”の痛みとして放散することがあります。

心臓の圧痛点

参考所見(補助的)
体表圧痛点:T2棘突起の左側に圧痛を感じることがある(診断確定所見ではなく補助所見)。


よくある症状のヒント

  • 典型的:胸の中央~左胸の圧迫/焼灼感、冷や汗、吐き気、息苦しさ、左腕~顎~背中への放散痛。

  • 女性・高齢者・糖尿病では胸痛が軽い/ないことも(倦怠感・息切れ・悪心が前景)。


受診の目安(レッドフラッグ)

  • 安静でも10分以上続く胸痛/圧迫感、冷汗、嘔気、左腕・顎・背部への放散

  • 動くと増悪する胸部不快、息切れの急な悪化、失神・動悸
    迷わず救急受診を。早期対応が予後を左右します。


Q&A

Q1. 肩や腕のだるい痛みだけでも心臓が原因のことはある?
A. あります。特に左肩~左腕内側の持続痛+冷汗/息切れがあれば評価を受けてください。

Q2. 胸のチクチク痛は心臓?
A. 多くは筋骨格・神経痛ですが、圧迫感/締めつけ・労作で悪化・放散痛があれば心原性を疑います。

Q3. 家でできる予防は?
A. 禁煙、血圧・血糖・脂質コントロール、有酸素運動(週150分目安)、塩分・飽和脂肪の節制、十分な睡眠。

Q4. なぜ肺動脈は“青”、肺静脈は“赤”と描かれるの?
A. 肺動脈は酸素の少ない血、肺静脈は酸素の多い血を運ぶためです(名称は「心臓から出る/戻る」で決まる)。

Q5. 胸痛が出たらまず何をすべき?
A. 安静救急要請。ニトロ処方がある方は指示通り使用。自力運転は避ける


最終更新:2025-10-07