甲状腺と上皮小体の位置と機能について図で解説

甲状腺(thyroid)は、気道前面に位置しており、甲状軟骨の下方で気道に巻き付くようにして付着しています。

甲状腺の場所1

甲状腺は重さが15グラムほどの内分泌腺であり、甲状腺ホルモンとカルシトニンを分泌しています。

一見すると小さいように感じるかもしれませんが、内分泌器官としては人体で最大となっています。

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甲状腺ホルモンは全身の代謝を高める作用があり、エネルギーの消費量が増えて体温が高くなり、心拍数や呼吸数も増加します。

カルシトニンは腎臓からのカルシウム排泄を促すことで、血中カルシウム濃度を下げるように働きます。

甲状腺と上皮小体

甲状腺の裏側には上皮小体(別名:副甲状腺)が4つ張り付いており、こちらはパラトルモンというホルモンを分泌します。

作用としては、血中カルシウム濃度を上げるように働くため、カルシトニンの作用とは真逆になります。

血中カルシウム濃度が低下すると、筋肉が痙攣を起こしたり、手足や唇にしびれをきたすことになります。

これはカルシウムが神経や筋肉の興奮を抑える作用があることに起因します。

血中カルシウム濃度が上昇すると、神経や筋肉の興奮が抑えられすぎて、疲労感や脱力感が出現し、意識を消失することもあります。


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The Author

中尾 浩之

中尾 浩之

1986年生まれの長崎県出身及び在住。理学療法士でブロガー。現在は整形外科クリニックで働いています。詳細はコチラ
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