短趾伸筋(extensor digitorum brevis)

この記事では、短趾伸筋を治療するために必要な情報を掲載していきます。

短趾伸筋の概要

短趾伸筋の起始停止

短趾伸筋は第2-4趾のMTP関節とPIP関節の伸展(背屈)に作用します。

基本的に第5趾は欠損していますが、稀に第5趾で存在する場合があり、または第4趾が欠如していることもあります。

第5趾の伸展運動に関しては、長趾伸筋が担っています。

基本データ

項目

内容

支配神経 深腓骨神経
髄節 L5-S1
起始 踵骨背面
停止 2-4趾の趾背腱膜、第2-4趾の中節骨底
栄養血管 足背動脈
動作 2-4趾の中足趾節(MTP)関節の背屈

2-4趾の近位趾節間(PIP)関節の背屈

運動貢献度(順位)

貢献度

足趾伸展(第2-5趾)

1 長趾伸筋
2 短趾伸筋

短趾伸筋の触診方法

短趾伸筋の触診

短趾伸筋腱は、第2-4趾に抵抗を加えて伸展させると、長趾伸筋腱の外側にて触診することが可能です。

本筋は第4趾で欠損あるいは第5趾で存在することがあるので、個体差に留意しながら触診していく必要があります。

圧痛点と関連痛領域

短趾伸筋の圧痛点(トリガーポイント)は筋腹に出現し、関連痛は足背に起こります。

足関節内反捻挫後や第5中足骨近位端骨折(下駄骨折)後に圧痛点が発生しやすく、足根中足関節の屈曲制限を引き起こします。


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The Author

中尾 浩之

中尾 浩之

1986年生まれの長崎県出身及び在住。理学療法士でブロガー。現在は整形外科クリニックで働いています。詳細はコチラ
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