肺の位置と関連痛領域について図で解説

肺の概要

肺の場所

  • 数と位置:肺は左右1つずつ(計2個)。胸腔を満たし、左は心臓の分だけ小さめ

  • 葉構成右肺=上・中・下葉左肺=上・下葉

  • 呼吸の仕組み:横隔膜が縮む→胸腔が広がる→陰圧で空気が入り、戻ると吐き出す。

  • 血管の色の混乱に注意:肺動脈静脈血(青)、肺静脈動脈血(赤)を運ぶ。

  • ガス交換:気管支→細気管支→肺胞でO₂取り込み・CO₂排出。

肺胞

  • 関連痛頸部〜肩周囲に出やすい(まれに肩こり様)。

  • 神経:交感(T1–T5)+迷走神経

肺と気管支と横隔膜


肺の基礎解剖と呼吸メカニズム

右肺の外観

右肺の内観

肺は横隔膜の上に“のる”形で胸腔を満たします。横隔膜が収縮すると胸腔容積↑・圧↓で吸気、弛緩で呼気。
同時に腹腔側は一時的に圧↑(腹圧)となり、排便・排尿・体幹安定にも寄与します。

血管と気道

  • 肺動脈:右心室→肺へ静脈血を運ぶ。

  • 肺静脈:肺→左心房へ動脈血を戻す。

  • 気道:気管支が世代分岐し直径**<1mm細気管支へ。末梢の肺胞**でガス交換。

肺胞での換気


症状と関連痛

肺の関連痛領域1

  • 関連痛(リファードペイン)頸部〜肩の近位に鈍痛・重だるさとして出現することがある。
    ※まれに肺がんや胸膜疾患が肩こり様の痛みで見つかることも。長引く場合は受診を。

  • 体表の圧痛点(補助的所見)

    • 下肺野に対応第3–4肋間(前胸部)、背部も同レベル。

    • 上肺野に対応第4–5肋間

    • 気管支に対応第2–3肋間
      ※いずれも診断確定所見ではなく補助所見。臨床では画像・聴診などと併用します。

肺の圧痛点


受診の目安(レッドフラッグ)

  • 3週間以上続く咳、血痰、労作時の息切れ増悪、胸痛、原因不明の体重減少・発熱、夜間の咳の悪化、安静でも息苦しい。

  • 喫煙歴・受動喫煙、粉じん暴露、がん・結核既往がある場合は低い閾値で受診


Q&A

Q1. 肩こりが肺の病気サインのことはありますか?
A. まれにあります。頸〜肩の持続痛に咳・痰・体重減少などが伴えば肺や胸膜の評価を。

Q2. なぜ右肺は三葉、左肺は二葉?
A. 左側に心臓が張り出すため左肺は容積が小さく二葉構成です。

Q3. 肺動脈が“青”、肺静脈が“赤”と描かれるのはなぜ?
A. 肺動脈は酸素の少ない血(静脈血)、肺静脈は**酸素の多い血(動脈血)**を運ぶためです。

Q4. 階段で息切れ。肺と心臓どちらを疑う?
A. 両方の可能性があります。胸痛・動悸・下腿浮腫は心疾患寄り、咳・喘鳴・喀痰は呼吸器寄りの手がかり。判断は医療機関で。

Q5. 自宅でできる呼吸ケアは?
A. 禁煙、室内の加湿・換気鼻呼吸、日常的な有酸素運動、横隔膜呼吸の練習が有効です。


最終更新:2025-10-07