腎臓の位置と関連痛領域について図で解説

腎臓の概要

腎臓の場所

  • 腎臓(kidney)は左右1つずつ、計2個。

  • **位置は腹腔の“後ろ側”(後腹膜)**で、消化管のように腹腔内にはありません。

  • 左が右よりやや高位(右は上に肝臓があるため)。

内臓の腎臓

  • 主な仕事は血液のろ過・尿生成、電解質と体液量・血圧の調整、造血ホルモン分泌など。

位置と大きさ(目安)

  • 高位:上端はおおむね第11〜12肋骨レベル
    下端L2〜L3(へその高さ付近)

腎臓の位置を詳細

  • サイズ長さ 約11–12cm/幅 約5–7cm/厚さ 約3cm

腎臓の形状腎臓の内部

  • 左腎>右腎左の方が1–2cm高い)。

かんたん構造

  • くびれ(腎門)から腎動脈が入り、腎静脈が出る。

  • ろ過された尿は腎盂→尿管→膀胱へ。

    • 人では1日約180Lを腎糸球体でろ過し、その99%以上を再吸収最終的に約1–2Lが尿として排泄されます。

関連痛の出方(目安)

腎臓の関連痛領域

  • 背面:肋骨脊柱角(CVA)~腰背部の鈍痛。

  • 前面:側腹部〜下腹部。

  • 結石では、側腹部から鼠径部へ放散する疝痛発作が典型。

  • 内臓痛は安静でも続きやすい重苦しさが特徴で、姿勢で大きく変わらないことが多い。

触診メモ(臨床家向け)

  • バロット法:仰臥位・膝立てで腹壁をゆるめ、呼気で手を沈め、吸気で腎を下げて指に当てる要領。

  • 体表の圧痛点(T12–L1間など)は補助的手掛かり診断根拠にはならないので過信しない。

腎臓の圧痛点

運動と腎

  • 激しい運動後に一過性血尿が出ることはある(運動性血尿)。

  • ただし発熱・腰痛・持続する血尿要受診

受診の赤旗(レッドフラッグ)

次のいずれかがあれば速やかに医療機関へ

  • 持続する強い側腹部〜腰背部痛/夜間も改善しない痛み

  • 発熱、悪寒、悪心嘔吐(腎盂腎炎などの疑い)

  • 血尿(目で見て赤い/茶色い)、排尿時痛、尿が極端に少ない

  • 片側のむくみ+呼吸苦(血栓・心腎連関の鑑別が必要なことあり)


Q&A(よくある質問)

Q1. 腰痛が腎臓由来か筋肉由来か、見分け方は?
A. 腎由来は体位で変わりにくい鈍痛発熱や血尿を伴うことが。筋・関節由来は動作や姿勢で変動しやすいのが目安です。

Q2. 右と左、どちらが痛めやすい?
A. とくに一方が有意に多いわけではありません。右は肝との位置関係で圧を受けやすい状況は理論上ありえますが、原因は疾患次第です。

Q3. 自分で腎臓を押して確認できますか?
A. おすすめしません。 深部臓器であり、誤った強圧は危険。評価は医療者の診察と検査が基本です。

Q4. 水をたくさん飲めば腎臓は守れますか?
A. 万能薬ではありません。 心・腎機能や電解質、結石体質など個々で適正量が違います。既往がある人は主治医に相談を。

Q5. 運動後に一度だけ血尿が出ました。様子見で良い?
A. 一過性の可能性はありますが、繰り返す/痛みを伴う/色が濃い/数日続くなら受診を。


最終更新:2025-10-06